コラム
2019/02/03
ソトの二塁起用はどう出る ラミレス監督がキャンプ前に現時点でのスタメンを発表した。だが、キャンプが始まってしまえば、ゼロからのスタートになるはずだ。ソトの二塁起用がどこまで現実的かは分からない。また、手術明けとなる梶谷隆幸、桑原将志もレギュラーが安泰とは言えない。 その争いに参加してきそうなのが、昨季の途中まで戦力になっていた2年目の神里和毅だ。273打席の経験をしっかり糧にできるかが、このキャンプで吟味されるはずだ。梶谷が2軍スタートとなるだけに、先にポジションを確定させてしまいたい。 また遊撃手も大和と決まってはいないはずだ。倉本寿彦、柴田竜拓は二塁手をに ... 続きを見る
2019/02/03
定位置確保はキャンプ次第 打撃陣はほとんどレギュラーが決まっていない。 おそらく、吉田正尚、ロメロ、安達了一くらいのもので、他のポジションはツープラトン、もしくは3人でどうポジションを競っていくことになる。春季キャンプからレギュラー争いが激しく展開される。 ひとつひとつのポジションから見て行こう。 捕手は若月健矢が盤石のようになっているが、昨季途中から移籍してきた髙城俊人との争いになるはずだ。一塁はマレーロとメネセスの両外国人のどちらかにT-岡田が絡む。マレーロは昨季2割台と低調だっただけに、レギュラーを任せられるとは言い難い。 ... 続きを見る
2019/02/02
内外野ともに競争はし烈を極める この春季キャンプでもっとも危機感を抱いているのは鈴木大地だろう。 昨季のシーズン後、井口資仁監督が「来季は安田を使う」と公言しているのだ。加えて、日本ハムからホームランと打点を稼げる打者として、レアードを獲得。2017年シーズンまでキャプテンだった男には定位置が確約されていないのである。 セカンドのレギュラーは中村奨吾がほぼ手中に収め、遊撃手は藤岡裕大、平沢大河、三木亮らで激しく競っている。一塁には井上晴哉がいるし、指名打者(DH)は新外国人のバルガス、あるいは角中勝也。三塁をツープラトン起用したとしても、先の2人のどちらかがD ... 続きを見る
2019/02/02
外野は群雄割拠、内野はレギュラー陣が定位置死守できるか 野手のキャンプメンバーを見ていると、実に面白い。 特に外野陣はレギュラーである平田良介と大島洋平、藤井淳志が揃って2軍スタート。外国人を除くと、ほぼレギュラーがいない状態で、競争をあおる形となりそうだ。 名前をあげると、遠藤一星、井領雅貴、友永翔太ら期待されながら結果が出ていない顔ぶれが揃う。育成から支配下に昇格した渡辺勝、ベテランの域にいる松井佑介、ルーキーの滝野要らが入っている。 一方の内野陣はゴールデンルーキーの根尾昂が故障により、2軍スタートとなった。激化するはずの遊撃手争いがやや ... 続きを見る
2019/02/01
二遊間と外野は激戦の様相 原口文仁が大腸ガンを公表、治療後の復帰を目指す。今の阪神には絶対に必要な戦力だ。一日も早くとは言わないが、完全復活を心待ちにしている。 打線は、糸井嘉男、福留孝介のベテランを中心に組んでいくことになるが、2人に頼りきりではいけない。中長距離打者の候補として、大山悠輔、中谷将大、髙山俊の活躍は不可欠だ。 一方、リードオフマンとして期待されるのは、今季からキャプテンに就任した糸原健斗、靭帯損傷からの復帰を目指す上本博紀になる。しかし、2人の併用はディフェンス的には厳しいだろうから、遊撃手には北條史也、ルーキーの木浪聖也、植田海の3人を入れ ... 続きを見る
2019/02/01
野手 西武からFAとなっていた浅村栄斗を獲得して、チームの中心を見つかったが、それによるポジションの玉突き移動で争いが激化しそうだ。 三塁手の候補として、外国人のウィーラー、昨季2桁本塁打の内田靖人、右眼球中心性漿液性脈絡網膜症により出遅れているものの経験豊富なベテラン今江年晶がいる。内田、今江は一塁を守るが、このポジションには銀次が君臨する。2軍キャンプスタートの茂木栄五郎が三塁を守るとなれば、争いはさらに混沌とする。どのメンバーがその座を獲得するのだろう。 一方で、手薄なのが遊撃手だ。藤田一也、渡辺直人のベテラン勢がいるが、本職はセカンドの山﨑剛、若い村林 ... 続きを見る
2019/01/31
あす2月1日から、プロ野球春季キャンプがスタートする。今オフは、フリーエージェント(FA)の人的補償で、読売ジャイアンツの長野久義外野手や内海哲也投手が移籍。主力級選手の新天地での活躍に注目が集まっており、キャンプをさらに盛り上げることになる。東京ヤクルトスワローズでは、福岡ソフトバンクホークスから自由契約となっていた五十嵐亮太投手が10年ぶりに復帰し、古巣での復活が期待されている。 近年、移籍先で自由契約となり、晩年は古巣に復帰する出戻り移籍が目立つ。2015年シーズンには広島東洋カープに新井貴浩氏と黒田博樹氏が同時に復帰し、2016年の優勝に貢献。選手としての活躍はもちろ ... 続きを見る
2019/01/25
石井一久(ロサンゼルス・ドジャース:2002年~2004年 ニューヨーク・メッツ:2005年) ポスティング制度を経て2002年ドジャースに入団。開幕より絶好調で4月度のリーグ月間最優秀新人選手に選出される。前半戦だけで11勝を挙げ、シーズン14勝を記録。3シーズンに渡りドジャースのローテーション投手として計36勝をマークした。2005年にトレードでメッツへ移籍。ケガもあり、シーズン3勝にとどまる。翌年、古巣のヤクルトスワローズに復帰した。 MLB通算:105試合39勝34敗,防御率4.44 【次ページ】岡島秀樹... 続きを見る
2019/01/24
2004年、ヤンキース対デビルレイズ 2003年にも、マリナーズとアスレチックスによる日本開幕戦が予定されていたが、イラク戦争の影響で中止となる。そして、翌04年に来日したのが、松井秀喜外野手擁するニューヨーク・ヤンキースだ。 タンパベイ・レイズ相手に迎えた開幕戦。オーダーには、「1番・遊撃」デレク・ジーター、「2番・左翼」松井秀喜、「3番・三塁」アレックス・ロドリゲスの名前が並んだ。松井は1試合目に二塁打を放つと、2試合目には古巣本拠地・東京ドーム凱旋を印象付ける豪快なアーチを放った。松井は2試合で9打数3安打、1本塁打、3打点の成績だった。 【次ページ】2008年、レッド ... 続きを見る
2019/01/23
走攻守3拍子揃った超人 糸井嘉男(阪神タイガース) ・通算成績 投手 1軍登板なし 野手 1399試合、打率.301、1504安打、158本塁打、655打点、288盗塁 糸井は、宮津高、近畿大を経て、2003年ドラフト自由枠で北海道日本ハムファイターズに入団。野手転向後は、並外れた身体能力で一気に頭角を現し、2008年に63試合の出場で、14二塁打、5本塁打、13盗塁を決め、一軍に定着。翌09年から6年連続で規定3割をマークした。 糸井は、しばしば走攻守3拍子揃った選手であると評される。打撃では、2014年に打率.331をマークして首位打者に輝くなど、安定した高 ... 続きを見る
2019/01/21
赤星憲広が登場した平成中期 “飛ぶボール”の時代となり、盗塁数が前期後半と比べてやや減少する。盗塁をせずとも、長打で走者を還すことができるからだ。そこで盗塁数よりも盗塁率が重視されるようになる。 2002年の谷佳知は、歴代盗塁王の中で当時最高となった成功率91.1%をマーク。松井稼は、99年に3年連続3度目のタイトル獲得以降、率へのこだわりを見せ始め、2000年に、29回中26回の盗塁成功。翌01年には、盗塁成功率100%で、26盗塁をマークした。 一方で、平成中期は、赤星憲広が登場する。赤星は、ルーキーイヤーの2001年に39盗塁で、盗塁王と新人王のダブル受 ... 続きを見る
2019/01/18
【日本ハム】台湾の4割打者 王柏融/ワン・ボーロン外野手(Lamigoモンキーズ→日本ハム) 右投左打、身長182センチ、体重85キロ、25歳 背番号99 北海道日本ハムファイターズに入団した“大王”の愛称で親しまれている王。CPBLでは、2015年にドラフト1位でラミゴに入団した。2年目の16年には、卓越した打撃技術を武器に、116試合に出場し、圧巻の打率.414をマーク。翌17年は2年連続となる4割超に加え、自己最多の31本塁打を放った。 CPBL通算成績は、378試合に出場し、打率.386、573安打、86本塁打、319打点としている。日本ハムの吉村浩GM ... 続きを見る
2019/01/17
【広島】高い奪三振率を誇る左腕 米公式サイト『MiLB.com』のスクリーンショット。 カイル・レグナルト投手(ニューヨーク・メッツ傘下ラスベガス・51s→広島) 左投左打、身長188センチ、体重103キロ、30歳 背番号58 レグナルトは、米国マイナーリーグで4年間プレーした中継ぎ左腕。昨季は、3Aで48試合に登板し、4勝1敗、3セーブ、防御率4.77をマークした。60回1/3を投げて、82個の三振を奪うなど、高い奪三振率を誇っている。 【次ページ】ソフトB・スアレスの実兄... 続きを見る
2019/01/17
先ごろ、伝統あるアメリカの野球誌『ベースボール・アメリカ』が毎年発行する若手選手特集号『プロスペクト・ハンドブック』の2019年度版の表紙が発表された。今年のカバーを飾るのはフェルナンド・タティスJr.内野手(サンディエゴ・パドレス)だ。 数多くの有望選手の中から表紙に選ばれるだけでも栄誉あることだが、直近の表紙の顔ぶれを見ると同誌の眼の確かさがわかる。ブライス・ハーパー(フリーエージェント中/2011年版)、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス/2012年版)、クリス・ブライアント(シカゴ・カブス/2015年版)、コーリー・シーガー(ロサンゼルス・ドジャ ... 続きを見る
2019/01/16
第5位 タイ・カッブ(得票率98.2%・1936年殿堂入り) 栄えある殿堂入り第一号選手。1905年にデトロイト・タイガースでメジャーデビュー。以降22シーズンを同チームでプレーし、1927年にフィラデルフィア・アスレチックス(現オークランド・アスレチックス)へ移籍し、1928年に現役引退。通算24年の現役生活で4191安打(歴代2位)、通算打率.366(歴代1位)、三冠王1回、首位打者12回などの大記録を打ち立てた。 【次ページ】第4位... 続きを見る
2019/01/15
期待通りの活躍をみせるデスパイネ アルフレド・デスパイネ(16年オフ30歳、ロッテ→ソフトバンク) ロッテ最終年(2016)134試合、打率.280、139安打、24本塁打、92打点、OPS.841 ソフトバンク初年(2017)136試合、打率.262、125安打、35本塁打、103打点、OPS.860 ロッテ通算(3年)282試合、打率.277、280安打、54本塁打、187打点 ソフトバンク通算(2年)252試合、打率.251、222安打、64本塁打、177打点 2014年の夏、千葉ロッテマリーンズに入団したデスパイネ。45試合の出場で12本塁打を放つなど存在 ... 続きを見る
2019/01/11
和田毅(福岡ソフトバンクホークス) ・2010年(最多勝) 26試合169回1/3、17勝8敗、169奪三振、防御率3.14 ・2016年(最多勝、最高勝率) 24試合163回、15勝5敗、157奪三振、防御率3.04 2018年成績 1軍登板なし 日本プロ野球復帰3年目となった昨季は、肩の故障により1軍登板なし。2017年も8試合の登板にとどまり、投手二冠を獲得した復帰1年目とは打って変わって、けがに悩まされた2年間となった。昨季活躍した松坂とは同世代の和田。残り少ない“松坂世代”の一人として、2019年シーズンは、再び花開けるか。 【次ページ】館山昌平... 続きを見る
2019/01/10
角中勝也(千葉ロッテマリーンズ) ・2012年(首位打者) 128試合、打率.312、149安打、3本塁打、61打点、OPS.781 ・2016年(首位打者、最多安打) 143試合、打率.339、178安打、8本塁打、69打点、OPS.878 2018年成績 112試合、打率.265、109安打、7本塁打、57打点、OPS.727 過去2度の首位打者に輝いた角中も、昨季は2012年に規定打席に到達して以降自己最低となる打率.265。7年連続100安打はクリアしたものの、2年連続で打率.260台と期待された数字を残せていない。年齢も31歳と、まだまだ脂がのった時期で ... 続きを見る
2019/01/04
平成の打撃ベストナイン 全7回に渡って選出した平成のNPB打撃ベストナインは、以下の通りとなった。 投手 桑田真澄 (2002) 捕手 城島健司 (2003) 一塁手 松中信彦 (2004) 二塁手 R.ローズ (1999) 三塁手 中村紀洋 (2001) 遊撃手 松井稼頭央 (2002) 外野手 W.バレンティン(2013) 松井秀喜 (2002) イチロー (1995) DH A.カブレラ (2003) ラインアップをみると、やはり“飛ぶボール”と呼ばれた2000年代初頭に集中している事実はある。だが、 ... 続きを見る
2019/01/04
プロスペクト5位は高打率と長打力が魅力 5位 マット・サイス(内野手)23歳 右投左打 5位は、現在3Aソルトレイク・ビーズに所属するサイズだ。バージニア大から2016年のドラフト1巡目(全体16位)で指名され入団したサイスは、2年目までに2Aに昇格し、高い打率と出塁率で早い段階でのメジャー昇格も期待されていたが、現在までメジャー昇格の経験は無い。 3年目の2018年は2Aで40試合に出場し、打率.287、6本塁打、25打点をマーク。そして6月に3Aに昇格すると、85試合で打率.277、24二塁打、10本塁打、51打点と打率とともに長打力を発揮する活躍を見せた。 ... 続きを見る
2019/01/03
OPSか、タイトル数か、総合力か 平成の外野手といえば、メジャーリーグでもその名を轟かせたイチローや松井秀喜の名が真っ先に挙がるだろう。また、今季まで監督を務めた高橋由伸や金本知憲を思い浮かべる人も多いかもしれない。 今シーズンのプロ野球はDAZNで!いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中! さらには、2015年に216安打を記録した埼玉西武ライオンズ秋山翔吾や、2013年に60本塁打を放ったバレンティンが、NPBシーズン記録を樹立し、球史に名を刻んでいる。 平成でOPS1.100以上を記録したのは次の4人。 W.バレンテ ... 続きを見る
2019/01/02
2002年の松井稼頭央が傑出 今季の遊撃手は、リーグ優勝を果たした埼玉西武ライオンズの源田壮亮や、打率.345をマークした読売ジャイアンツ坂本勇人らが活躍。また、東京ヤクルトスワローズの西浦直亨がレギュラー争いの激戦を制し、138試合に出場。来季の飛躍を期待させる成績を残した。 一方、昨季の新人王京田陽太や、東北楽天ゴールデンイーグルスの茂木栄五郎らは苦しいシーズンとなった。 平成のOPS三傑は次の3人。 松井稼頭央(2002)140試合、打率.332、193安打、36本塁打、87打点、OPS1.006 〇最多安打 坂本勇人 (20 ... 続きを見る
2019/01/01
ハイアベレージの小笠原か、破壊力の中村紀か 今季は、自身初のベストナインに輝いた福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩や、横浜DeNAベイスターズの宮﨑敏郎らの活躍が目立った三塁手。本塁打王6度、打点王3度の実績を持つ埼玉西武ライオンズ中村剛也は、前半戦不振に陥ったが、夏場に大きく盛り返し、8月の月間MVPにも輝いた。 若手では、中日ドラゴンズ福田永将、阪神タイガース大山悠輔らがレギュラーに定着し、来季の飛躍を感じさせる成績を残した。また、今季オリックス・バファローズでプレーした小谷野栄一、栃木ゴールデンブレーブスの村田修一らが現役を引退。来季からは指導者としてのキャリアをスター ... 続きを見る
2019/01/01
プロ野球2019年シーズンに向け、12球団のコーチングスタッフが確定した。... 続きを見る
2018/12/31
当時の二塁手像とはかけ離れた規格外の助っ人 つなぎの役割を担う選手が多かった二塁手。強打の二塁手といえば、日本プロ野球史上最多となる通算487二塁打を放った立浪和義氏(遊撃、三塁、左翼も守った)をはじめ、メジャーリーグも経験した現千葉ロッテマリーンズ監督の井口資仁氏らの名前が浮かぶ。 近年では、東京ヤクルトスワローズの山田哲人を筆頭に、2014年に188安打を放った広島東洋カープ菊池涼介、今季「3割30本100打点」の元埼玉西武ライオンズ浅村栄斗ら、守備も打撃も高いレベルを誇る選手が出ている。平成で、求められる役割が最も大きく変わったのが、二塁手というポジションではないだろう ... 続きを見る
2018/12/30
最強クラス助っ人に、平成の三冠王 一塁は、助っ人大砲を置きやすいポジションで、今季も横浜DeNAベイスターズのロペスや、中日ドラゴンズのビシエドらが、打棒を発揮した。一方で、パ・リーグMVPに輝いた埼玉西武ライオンズの山川穂高、プロ野球史上最年少で「3割30本100打点」を達成した読売ジャイアンツ岡本和真ら和製大砲の活躍も見逃せない。 また今季、広島東洋カープの新井貴浩が引退。記録にも記憶にも残る選手として、名を馳せた。本塁打王を獲得した2005年には、142試合に出場し、打率.305、43本塁打、94打点、OPS.956の成績を残している。 OPSの傑出度で ... 続きを見る
2018/12/29
OPS傑出の城島、タイトルの阿部 平成は、群雄割拠の捕手時代だった。ヤクルトスワローズの古田敦也を筆頭に、伊東勤、谷繫元信、城島健司、里崎智也、阿部慎之助、矢野輝弘(2009年オフから矢野燿大)ら、名捕手と呼ばれる選手を数多く輩出。各球団に強打の捕手が揃う豊作期だった。 平成30年間でのシーズンOPS三傑は、次の3人となる。 城島健司 (2004)116試合、打率.338、144安打、36本塁打、91打点、OPS1.087 阿部慎之助(2004)108試合、打率.301、114安打、33本塁打、78打点、OPS1.016 古田敦也 ( ... 続きを見る
2018/12/28
埼玉西武ライオンズ 開幕から一度も首位を明け渡すことなく、そのままペナントレースを走りきった。高い攻撃力を武器にした10年ぶりのリーグ制覇だった。 防御率がリーグ最低ながら打ちまくったが、何よりの強さは「得点力」の高さだ。 浅村栄斗や山川穂高に代表されるように、豪快なスイングが持ち味でもあるが、見落としてはいけないのは攻撃の多彩さだ。リーグトップの盗塁数を誇る一方、犠打は少なく足を駆使した強力打線といえよう。 チームのカギを握ったのは2番の源田壮亮だった。1番の秋山翔吾からクリーンアップにつなぐ役目として、送りバントという古典的な攻めではなく、 ... 続きを見る
2018/12/27
東京ヤクルトスワローズ 開幕前の予想を覆す大躍進の2位と言えるだろう。 これほどの結果を予想した人は、そう多くなかったはずだ。打線はある程度のタレントが揃っていたが、投手陣がここまでやるとは想像していなかった。改めてマネジメントの大事さを痛感させてくれたシーズンだった。 投手陣を支えたのはセットアッパーの近藤一樹とクローザーの石山泰稚だ。移籍3年目の近藤は昨季までもリリーバーを務めていたが、勝利からはほど遠い場面での登板が多く、防御率も高かった。しかし、今年は投手陣を整備していく過程で、投げるたびに重要な役割へと昇格していった。74試合登板はもちろんキャリア ... 続きを見る
2018/12/26
北海道日本ハムファイターズ 大谷翔平、増井浩俊といった大きな戦力ダウンがありながらの3位は、開幕前の予想を完全に覆すものだった。 投手では高卒7年目の右腕・上沢直之の奮闘が挙げられる。 昨季、けがから復帰した上沢にはもちろん期待があったが、それはローテーション投手の一人としてのものだったであろう。それが25試合に先発して、チームトップの11勝を挙げた。クオリティスタート(QS)は、同僚マルティネスとともにリーグトップの17回で、防御率も3.16と抜群の安定感を誇った。 5月には、“山賊打線”を看板に打ちまくっていた西武を完封。強力打線を牛耳 ... 続きを見る
2018/12/25
横浜DeNAベイスターズ ラミレス政権下で初めてクライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。 開幕からローテーションの中心を担うはずだった、今永昇太、石田健大、濱口遥大の左腕トリオが揃って不調。ルーキーの東克樹が11勝を挙げる目覚ましい活躍ぶりを見せたが、中継ぎに配置転換していた井納翔一を先発に復帰させるなど、頭数を揃えるのに苦慮した1年だった。 打線の方も、宮﨑敏郎、筒香嘉智、ロペスといった主軸は安定感のある打棒を見せたが、彼らにつなぐ選手たちが軒並み安定性を欠いた。指揮官は、前年まで結果が出なくても起用をつづけた桑原将志や倉本寿彦をスタメンから外して奮起 ... 続きを見る
2018/12/21
千葉ロッテマリーンズ 結果的には“育成元年”のシーズンとなったが、開幕当初からの戦いは決して悪くはなかった。“走塁革命”をキャンプのうちから掲げ、就任1年目の井口資仁監督の船出は、納得いくものではあった。 ただ、序盤のスタートが悪くなかっただけに、もう少し奮闘できたのではないかと思ってしまう。なかでも、荻野貴司が死球による骨折で離脱してからの転落は、もう少し踏ん張って欲しかった。 それでも、シーズン途中に、日本ハムから岡大海を緊急補強。競合の末に獲得したドラフト1位を差し出してまでチームの穴を埋めようとする編成方針は至極納得のいくものだった。だが、今季から三塁 ... 続きを見る
2018/12/20
阪神タイガース 昨季2位からまさかの最下位転落。指揮をとった金本知憲監督がシーズン後に辞任する事態となった。 低迷の原因は、投打ともに、軸を作れなかったことだろう。 2017年度のロッテと実によく似ていて、ラインアップを固定することができなかったことが、チームの不安定さを助長したと言える。 金本監督は就任1年目の際には、「超変革」を掲げて高山俊や原口文仁など若手を積極的に抜擢した。2年目には中谷将大、大山悠輔など、変革はさらに進んだかに見えた。 しかし、成熟期を迎えるはずの今季、競争をあおるばかりで戦力の固定につなげられなかった ... 続きを見る
2018/12/17
50試合以上WHIP1.00未満を記録した年度成績 以下は、50試合以上WHIP1.00未満を記録した年度成績で、カッコ内はチームの順位。 岩瀬仁紀(中日ドラゴンズ) ・2002(3位) 52試合59回2/3 4勝2敗(ホールドは記録なし) 66奪三振 防御率1.06 WHIP0.90 ・2003(2位) 58試合63回2/3 5勝2敗4セーブ(ホールドは記録なし) 69奪三振 防御率1.41 WHIP0.93 ・2006(1位) 56試合55回1/3 2勝2敗40セーブ5ホールド 44奪三振 防御率1.30 WHIP0.87 西尾東高、愛知大、NTT東海を経て ... 続きを見る
2018/12/14
捕手 オリックスは、正捕手・若月健矢に加え、バックアップとしてベテランの山崎勝己と打撃センスが光る伏見寅威が控えており、捕手に困っている様子はない。 阪神からは、今季ゴールデングラブ賞を獲得した梅野隆太郎と、代打で球団記録タイとなる23安打をマークした原口文仁をプロテクトした。坂本誠志郎は、今季自己最少となる15試合の出場にとどまり、オリックスのニーズとも合致しないため、選外とした。 内野手 今オフ、小谷野栄一氏の引退と、中島宏之の読売ジャイアンツ移籍により、一塁と三塁がやや手薄になったオリックス。クリス・マレーロの残留と、ジョーイ・メネセスの獲得で、一塁は埋まると予想され ... 続きを見る
2018/12/13
「オールド・スクール」との決別、一方リスクも ヴァン・スコヨックは2016年と17年にドジャーズにコンサルタントとして招かれ、2018年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスで「打撃戦略スタッフ」という新たな役割を担った。ドジャーズの新打撃コーチに就任する以前のヴァン・スコヨックのMLBにおけるキャリアはそれだけだ。 ドジャーズ前任打撃コーチのターナー・ウォード(現シンシナティ・レッズ)が元メジャーリーガーとして12年間の現役経験と6年間のコーチ経験を持っていることとは対照的。さらにウォードより前の打撃コーチは、通算583本塁打のマーク・マグワイヤ氏だ。 ドジャー ... 続きを見る
2018/12/12
野手陣は、広島のウィークポイントの一つとして、長打力のある左打者が挙げられる。 今季は、39本塁打を放った丸佳浩を筆頭に、30本の鈴木誠也、25本のサビエル・バティスタと続き、強力打線を築いた。だが、丸の放出で事情は一変。主力の左打者は松山竜平、田中広輔、野間峻祥、西川龍馬の4人となり、今季の本塁打数は、松山12本、田中10本、西川6本、野間5本と、迫力に欠ける。 さらに右打者も、主砲の鈴木は故障が多く、プロ6年間で全試合出場はゼロ。バティスタも外国人枠の関係で、好調を維持しなければ、2軍暮らしとなる可能性もある。さらに、新井貴浩が引退し、広島歴代最長在籍助っ ... 続きを見る
2018/12/05
捕手 西武には森友哉と岡田雅利という、若く打力もある捕手が揃っている。そのため、獲得するとなれば、炭谷の抜けた穴を埋める経験豊富な選手が理想だ。そのことを踏まえ、嶋基宏のみプロテクトした。 若手有望株の堀内謙伍は、当落上ではあるが、西武のニーズと合致しないため、投手のプロテクトを優先した。今季福岡ソフトバンクホークスから移籍した山下斐紹、今オフ外野手から捕手登録に変更した岡島豪郎、高卒2年目の石原彪は選外とした。 内野手 内野手は、主力の茂木栄五郎と銀次はプロテクト。侍ジャパンU-23代表の内田靖人、西巻賢二は来季の飛躍に期待がかかる。山﨑剛は将来有望な若手で、万が一に備え ... 続きを見る
2018/11/30
捕手 炭谷の放出で、捕手層が薄くなったが、西武には森友哉、岡田雅利ら、若く打撃力のある選手が揃っている。炭谷も出場機会を求めてFA行使したため、人的補償で捕手を指名する可能性は低いだろう。 主力の小林誠司、今季83試合に出場しパンチ力を見せつけた大城卓三、ドラフト2位ルーキー岸田行倫をプロテクトした。昨季、4本塁打を放ち打てる捕手として期待された宇佐見真吾は、今季数字を落とし、西武のニーズとも合わないため選外とした。 内野手 西武は、浅村栄斗が移籍することもあり、二塁手が手薄となることが予想される。一塁手・山川穂高、遊撃手・源田壮亮は固定であるとして、三塁は中 ... 続きを見る
2018/11/29
守護神サファテが離脱、デスパイネも不振 <福岡ソフトバンクホークス> ▽投手 アリエル・ミランダ 8試合、47回2/3、6勝1敗、40奪三振、27四球、防御率1.89、Whip1.15 リバン・モイネロ 49試合、45回2/3、5勝1敗13H、57奪三振、25四死球、防御率4.53、Whip1.20 リック・バンデンハーク 23試合、138回、10勝7敗、127奪三振、71四死球、防御率4.30、Whip1.26 デニス・サファテ 6試合、6回、1勝0敗5S、9奪三振、3四球、防御率3.00、Whip1.17 ロベルト・スアレス 11試合、10回、1勝1敗3H、10奪三振、6四死球、防御率6. ... 続きを見る
2018/11/23
ボラス氏が異質ともいえる4つのポイント まず、ボラス・コーポレーションが野球専門であることだ。他の大手代理人事務所は、フットボール、バスケットボール、サッカー、ゴルフ、テニスなど他のメジャースポーツも手掛けており、野球はその1部門に過ぎない。ボラス氏自身は元マイナーリーガーであり、氏の息子は現役のマイナーリーガーである。氏にとって野球は必ずしもビジネスの対象だけと言うわけではなさそうだ。氏は自らの名前を冠した高校野球のトーナメントもカリフォルニア州とアリゾナ州で主催している。 次にボラス・コーポレーションは完全に個人事務所であること。他の大手代理人事務所には全て複数の有名代理 ... 続きを見る
2018/11/16
MLB選手に共有された姿勢 「今回来日したMLBの選手たちは観光気分できている」 そんな揶揄も聞こえてきたが、これには肯定も否定もしない。確かに、MLBの選手たちは、シーズン中ほどの熱いプレーに見せていたわけではない。だが、打てなかったり、抑えられなかった時の悔しさなどからはアスリートの本能を感じたものだ。2度の救援に失敗したイエーツがベンチ裏でものを叩いて相当に悔しがっていたとも聞いた。 そうした姿勢を見る一方で、MLBオールスターズに感心させられたのはスタジアムに来た日本の野球ファンに対してのファンサービスだ。これはおそらく、日頃から染み付いているものだと ... 続きを見る
2018/11/15
「2018日米野球」第5戦は、日本代表「侍ジャパン」がMLBオールスターチームを6-5の逆転勝利で下した。劣勢の状況で流れを変えたのは、2番手以降の投手たちだった。
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2018/11/15
ストーブリーグに突入したプロ野球。フリーエージェント(FA)行使期間が終了し、15日から交渉が解禁される。埼玉西武ライオンズの浅村栄斗内野手、広島東洋カープの丸佳浩外野手らが権利行使を宣言。残留、移籍を巡って、その動向に注目が集まっている。 2017年オフは野上亮磨投手、増井浩俊投手、大和内野手、鶴岡慎也捕手、大野奨太捕手が国内FA権を行使し、新天地に移籍した。平野佳寿投手は海外FAでオリックス・バファローズからアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ戦いの場を移した。 そして、FA選手の人的補償となった高木勇人投手、尾仲祐哉投手が新たなスタートを切った。   ... 続きを見る
2018/11/14
「2018日米野球」第4戦は、日本代表「侍ジャパン」が9回表、2点差を逆転。クローザー山﨑康晃投手がしっかりと最後を締め、MLBオールスターチームに勝利した。
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2018/11/12
「2018日米野球」第3戦は、MLBオールスターチームが日本代表「侍ジャパン」を7-3で下し、初白星を飾った。J.T.リアルミュート捕手、ヤディアー・モリーナ捕手の本塁打を放ち、その技術力の高さを知らしめる一戦となった。... 続きを見る
2018/11/11
「2018日米野球」第2戦は、侍ジャパンがMLBオールスターチームを圧倒して連勝を飾った。前日にサヨナラ弾を放った柳田悠岐外野手が好調をキープし、さらにこの日初スタメンに名を連ねた源田壮亮内野手がチームの勝利にしっかり貢献した。... 続きを見る
2018/11/10
「2018日米野球」が9日、東京ドームで開幕した。息詰まる接戦となった第1戦は、日本代表「侍ジャパン」の柳田悠岐外野手のサヨナラ逆転2ランで劇的な幕切れとなった。MLBオールスターに常に先手を取られながらも粘り強く食い下がった日本代表。見事、白星発進を果たしたが、期待の大砲2人は無安打に沈んだ。... 続きを見る
2018/11/09
読売ジャイアンツ対MLBオールスターチームによる「2018日米野球エキシビションゲーム」が8日、東京ドームで行われた。巨人は6-9で惜しくも敗れたが、途中出場の松原聖弥外野手ら若手が躍動した。... 続きを見る
2018/11/08
ブルペンコーチ ヘンリー・ブランコ 現職:ワシントン・ナショナルズブルペンコーチ 47歳、ベネズエラ・カラカス出身 コーチ歴5年目を迎えた今季はナショナルズのブルペンコーチに就いた。2017年のワールドベースボールクラシック(WBC)では、母国ベネズエラ代表コーチも務めていた。現役時代はシカゴ・カブスなどで好守の捕手として活躍し、通算355勝を挙げた名投手グレッグ・マダックスともバッテリーを組んだことがある。 【次ページ】松井秀喜... 続きを見る