コラム
2024/04/05
球団のガバナンスにおける希薄化とは 選手の管理をチームがしっかりと管理していないのが実情だ。選手教育に関わることである。単にスキルを磨くことだけが選手教育ではない。セカンドキャリアに関することもそうだし、チームでもっと学ぶべきことがあるし、チームはもっと選手に学ばせる機会を与えるべきだ。 単なる「競技バカ」にすべきではない。プロでいれる時間など、たかだか知れている。それ以外の人生をしっかり進めるように後押しすることもチームの仕事ではないだろうか。 単純に勝利に結びつき、グッズが売れて、チケットが売れればよいのだろうか。チームの健全化に基盤を形成す ... 続きを見る
2024/04/04
ドジャースの投手ロースター 1試合当たりの平均失点予想: 4.48(メジャー7位) SP1 タイラー・グラスノー SP2 山本由伸 SP3 ボビー・ミラー SP4 ジェームス・パクストン SP5 ギャビン・ストーン CL エヴァン・フィリップス SU8 ブルスダー・グラテロル SU7 ジョー・ケリー MR アレックス・ベシア MR ダニエル・ハドソン MR ブレイク・トライネン MR ライアン・ブレイジャー LR ライアン・ヤ―ブロー 上記は、ドジャースの投手陣による1試合当たりの平均失点数予想だ(参照:)。先発ローテーションではタイラー・グラスノー、山本由伸、ジ ... 続きを見る
2024/04/01
MLBが今後取るべき対策は? スター選手のサポートをチームがどこまで許容しうるかは、機構がまずガイドラインを示すべきだ。それに基づいて、各チームはその範囲を逸脱しない範囲で対応することが重要だ。今はその境界がグレーではっきりしない。 そのガイドラインでは、選手の不利益になるようなことへの行動制限は言うまでもないが、選手のプライバシーやプライベートに関わることへの関与が焦点である。仕事とプライベートをしっかりと切り離せる選手はそういない。とりわけ外国人になる「日本人」には相談できる人材、手足となって動ける人材は必要だ。そのカテゴライズを遵守させられるかが問われる。 ... 続きを見る
2024/03/28
プロスポーツチームが構築すべきことは? プロスポーツのコンプライアンス・ガバナンスについて 一般企業では緊急事態や災害時に活用するBCP(業務継続計画)を作ることが推奨されている。プロスポーツチームでもそれを構築すべきである。 コンプライアンス違反や事件など、またゲームでのマスギャザリングと称される事故などにも対応し得るもので、このプロスポーツチーム用BCPを構築し、かつ定期的な訓練と並行して、選手らへの教育や研修、そしてアップデートを繰り返して、質を向上させる。 プロスポーツチームはこうした分野で課題が多いのに、このBCPの整備と関連した訓練等 ... 続きを見る
2024/03/20
ジェームス・パクストン 山本由伸、タイラー・グラスノーの2人を獲得後のドジャース先発陣だが、依然として4番手5番手に不安があった。そんな中加入したのがジェームス・パクストンだ。パクストンはシアトル・マリナーズでメジャーデビューし、メジャー通算156先発で850.2イニングを投げ防御率3.69の実績を持つ35歳のベテランだ。2018年には史上初のカナダ人によるカナダでのノーヒッターを達成している。 20年~22年は椎間板、左ひじ、広背筋と次々と負傷し、3年間で6先発にとどまったが、昨季は19試合に先発。96.0イニング、防御率4.50と復活の兆しを見 ... 続きを見る
2024/03/18
ギャビン・ラックス ドジャースの補強リストを見ても、ギャビン・ラックスの名前はない。それもそのはず。ラックスはドジャースにドラフトされドジャースのファームシステムで育ち、メジャーデビューした。しかしラックスは、昨季のスプリングトレーニングのゲーム中において、送球をよけようとした際に転倒し、前十字靭帯を断裂する大けがを負った。このけがが理由で2023年シーズンを全休。実質的に24年の新戦力として考え、今オフの補強に含ませてもらった。 ラックスは、19年にデビュー。当時はMLB70位、ドジャース内4位のプロスペクトだった。本職はショートだったが、21年まではコーリー ... 続きを見る
2024/01/10
大谷翔平は、オープン戦で調整続けている。異例とも言える二刀流の挑戦は現地でも大きな注目を集めており、当初は好意的な評価が続いていたものの、徐々に厳しい声も上がり始めている。... 続きを見る
2023/03/17
吠える大谷!WBC“最後のマウンド”で5K 打ではセーフティーバントで躍動 イタリアの先発は10日の台湾戦で2回45球を被安打3、2失点だった右腕のライアン・カステラーニ。現在はFAの身だが、昨季はアスレチックスで3試合に登板。2回2/3を投げて防御率0.00の成績を残した。メジャー通算は3年間で14試合に登板し1勝4敗、防御率5.47。大きく曲がる“お化けカーブ”が武器で、メッツの大エース、マックス・シャーザーにそっくりのスリークォーターのフォームでも話題になった。 大谷は、左打者を6人並べるイタリア打線を相手に130キロ後半のスライダーを中心に組み立て、初回いきなり三振を ... 続きを見る
2023/03/16
世界の表舞台に帰ってきた「赤の軍団」 WBCでは初対戦となるオーストラリアを撃破し、マイアミ行きのチケットを手にしたと同時に、2004年のアテネ五輪決勝のリベンジを狙うオーストラリアの野望を返り討ちにしたキューバ。その姿はかつて“赤い稲妻”として恐れられた一発頼みのパワー野球ではなく、隙のない守備力とシュアな打撃に裏打ちされた手堅い野球だ。追加点が欲しい終盤には、得点には繋がらなかったものの送りバントも決めてみせた。 実際、今大会でも、本塁打は台湾戦の2発のみであり、つなぐ打線と細かい投手リレーで勝ってきたチームだ。大会2連敗スタートから立ち直り、3連勝で4強入りを決めたメン ... 続きを見る
2023/03/13
オーストラリアの実力はこんなものではない この日のオーストラリアは、先発シェリフの大乱調もあり、自滅といっていい苦しい試合となってしまったが、真の実力はこんなものではないはずだ。 この日も、最終回に一発を放ち意地を見せたように、長打力を持ち合わせる打線と、コールド負けを回避させた中継ぎ投手陣の踏ん張るには、目を見張るものがあった。 そして、13日のチェコ戦に勝てば、韓国との直線対決を制していることから初の1次ラウンド突破と準々決勝進出が決まる。オーストラリアの野球界は着実に、その実力を高めているのだ。 しかしながら、オーストラリアでは野球はまだ ... 続きを見る
2023/03/12
“まさか”の展開にも焦らず 連打で逆転 初回から飛ばす佐々木は164キロを記録するが、二死からクラップに内角直球を上手くさばかれ、左翼線二塁打を許す。続くセルヴェンカのゴロを、この日、遊撃に入った中野が一塁に悪送球。まさかの先制点を奪われる波乱の幕開けとなった。 チェコの先発は大会初登板のサトリア。MAXでも130キロにも届かない“遅球”ながらも、抜群の制球力と変幻自在の変化球でヌードバー、近藤を連続三振。大谷もボテボテの一ゴロに打ち取り、最高の立ち上がりを見せる。 2回から佐々木は、ストレート一本の投球スタイルを改め、スライダー、チェンジアップ ... 続きを見る
2023/03/11
韓国が先手も試合は思わぬ展開に… 韓国先発のキム・グァンヒョンは、往年の迫力こそないが、低めにボールを集め、初回から近藤、大谷から連続三振を奪う上々の立ち上がりを見せる。2回も先頭打者の村上を見逃し三振に切って取り、波に乗るかと思われたが、続く吉田の遊ゴロを悪送球し、一死2塁のピンチを迎える。しかし、動揺する素振りもなく、岡本、牧を連続三振に仕留めた。 侍ジャパンの先発は、2大会ぶりの出場となるダルビッシュ。伝説となった2009年大会決勝でリリーフし、優勝投手となって以来の韓国戦登板だ。今オフ、所属するパドレスから、36歳にして6年総額1億800万ドル(約141億円)契約を提 ... 続きを見る
2023/03/10
未知の中国に攻めあぐねる場面も 侍ジャパンのマウンドに立つのは、3番指名打者兼先発投手の“リアル二刀流”。日本、いや世界を代表する大谷翔平だ。序盤こそ、ボールが指にかからず、制球に苦しむ様子を見せていたが、徐々に本領を発揮し、MAX160キロのストレートを中心に、4回を49球、5奪三振、無四球、被安打1と、2塁を踏ませない完璧な投球を披露した。 しかし打線は序盤、大谷の好投に応えられない。中国の先発、19歳の長身左腕ワン・シャンは制球が定まらず、6四球を与え、2回途中で降板。後を引き継いだ20歳右腕のワン・ウェイイーが2死満塁のピンチを切り抜け、侍ジャパンは3回までで2安打、 ... 続きを見る
2023/02/08
得点ではなく勝利を増やした数なら村上は… ランキングについて、全体的な顔ぶれについてはほぼ想像されたものであろう。ただその並びについては様々な感想を持たれると思う。例を挙げると1950年はベスト10に小鶴誠(松竹)、藤村富美男(大阪)と複数名がランクインしている。これはこの年、よく飛ぶボールが使用されて打撃記録のスケールが大きくなりやすかったこと、8チームだったリーグを15チームとする大エクスパンションにより、選手間の差がつきやすくなった影響が大きい。NPB創設後2リーグ分裂を経て、現行のチーム数になるまでの成績は、扱いが難しい。 ただこのうち、前者の打撃成績が大きくなりやす ... 続きを見る
2022/12/05
2022年のセ・リーグ チーム 試合 勝率 得点 失点 得失点差 ヤクルト 143 .576 619 566 53 DeNA 143 .518 497 534 -37 阪神 143 .489 489 428 61 読売 143 .486 548 589 -41 広島 143 .471 552 544 8 中日 143 .468 414 495 -81 2022年は村上宗隆(ヤクルト)一色のシーズンとなった。8月3日、96試合消化の時点で本企画の特別編として村上の圧倒的な傑出を取り上げた。しかし、その後の村上はさらにペースアップ。チーム129試 ... 続きを見る
2022/11/24
パ・リーグ パ・リーグの受賞候補は、水上由伸(埼玉西武ライオンズ)と阿部翔太(オリックス・バファローズ)だ。水上は同僚の平良海馬と並んで「最優秀中継ぎ投手」のタイトル(35HP)を獲得。一方の阿部は、防御率0.61と抜群の安定感をみせた。 そのほか、先発投手では大関友久(福岡ソフトバンクホークス)が100イニングをクリアし、7勝(6敗)、防御率2.93と活躍。若手が躍動した北海道日本ハムファイターズでは、根本悠楓、北山亘基、そして上川畑大悟らが主力として存在感を放った。 昨年は、セ・リーグが栗林良吏(広島東洋カープ)、パ・リーグが宮 ... 続きを見る
2022/10/30
「成長できる環境」求め青森へ 広島生まれ広島育ちで、高校は瀬戸内でプレー。3年春には選抜に出場し、1回戦で敗れたものの1安打を放った。大学は広島から1000キロ以上離れた青森大に進学。「プロを目指す上で自分を一番成長させられるのはどういう環境なのか考えた時に、地元から離れた場所がいいと思った。例えば、地元だと友だちに遊びに誘われることもあるけど、青森だとそれができない」。自らを律し、野球に打ち込むため、地元からの距離と野球部のレベルを鑑みて進学先を決定した。 青森大では1年秋からベンチ入りし、3年春には右翼のレギュラーをつかんだ。大学入学後に体を大きくし、変化球への対応力を向 ... 続きを見る
2022/10/24
1年生や新戦力も存在感 1年生ながら秋は正二塁手の座をつかんだ湯浅桜翼。【撮影:川浪康太郎】 新チームでは野手の新戦力もレギュラー争いを活発化させている。1年生では秋の宮城大会、東北大会で全試合にスタメン出場し、3番、5番、9番とあらゆる打順を打った湯浅桜翼内野手(1年)が躍動。宮城大会では打率4割超え、東北大会でも準決勝の能代松陽戦で決勝打を放つなどバットで魅せた。宮城大会の石巻工戦で満塁本塁打を放り込んだ濱田大輔外野手(1年)、現在は主に代走や守備固めで出場している登藤海優史内野手(1年)、熊谷禅外野手(1年)らもポテンシャルが高く、今後の成長が楽しみだ。 & ... 続きを見る
2022/10/24
下位打線も脅威、「ヒロシさん」のもと全員が伸び伸びプレー 東北大会では上位打線につなぐ役割を果たした小野洋一郎。【撮影:川浪康太郎】 打線は下位打線も抜け目がない。東北大会では全試合で7番を打った伊達一也外野手(2年)、同じく9番を打った小野洋一郎内野手(2年)がともに3割を超える打率をマーク。特に八戸工大一との初戦では小野が3、8回に得点につながる安打で出塁し、伊達は9回にサヨナラ打を放った。来春に向け打線の組み替えはあるだろうが、この二人がさらなる得点力向上のキーマンとなりそうだ。 この秋は東北ナインのはつらつとしたプレーが強く印象に残った。仕掛け人は佐藤新 ... 続きを見る
2022/10/22
入山海斗(オリックス育成3位) ドラフト当日、笑顔を見せる入山海斗。【撮影:川浪康太郎】 昨年、大学公式戦登板わずか2試合だった大竹風雅投手がソフトバンクから5位指名を受け、話題を呼んだ。今年は公式戦登板1試合の入山海斗投手(4年=日高中津)がオリックスから育成3位指名。2年連続で東北福祉大の「隠し玉」がプロへの扉を開いた。 日高中津では2年秋にエースとしてチームの近畿大会出場に貢献すると、同年冬には和歌山選抜の一員として台湾遠征に参加。140キロ超のストレートを投げ、当時からプロの注目を集めた。東北福祉大では1年秋にリーグ戦デビューし1回を無失点に抑えたが、そ ... 続きを見る
2022/09/12
「夢の舞台」への挑戦 社会人野球に進む選択肢もあったが、「夢の舞台であるプロ野球に挑戦できるのであれば挑戦したい」と夏を前にプロを目指すことを決意。不退転の覚悟で最後の秋に臨んでいる。 全国の舞台での4本塁打は「自信にはなった」が、一方で「相手チームの指導者や選手など、周りからの目が前とは比べものにならないくらい違う」とプレッシャーも感じている。秋季リーグ戦はここまでの3試合で10打数1安打と苦戦。取材した10日も福島大バッテリーに徹底した外角攻めを受け、無安打に終わっていた。 それでも、「練習で調整するしかない。ここからが勝負なので、もう一回ゼ ... 続きを見る
2022/08/21
応援の構成~盛り上がる応援を作り出すのは難しい 2016年以降、プロ野球という枠組みを超え高校野球、大学野球 さらにはもっと広いスポーツ全般(Jリーグ、Bリーグ等)においての『音楽』『応援』を主体とした制作活動へと活躍の場を広げる「応援」のカリスマ! ジントシオ氏に応援スタイルの構築について掘り下げてもらった。(8月9日発売『野球と応援スタイル大研究読本』より一部抜粋) 今シーズンのプロ野球はDAZNで! いつでもどこでも簡単視聴 サブローへの思いをストレートに詰め込んだ応援歌 選手の言葉を聞いて作り、印象に残っているのはサブローの応援歌です。1994年ドラフト1 ... 続きを見る
2022/08/20
決勝は聖和学園のエースに苦戦も接戦制す 準決勝は相手の仙台南が新型コロナの影響で出場を辞退し、不戦勝で決勝に進出。決勝では、東北や古川学園などの強豪校を破り勝ち上がってきた聖和学園と対戦した。この試合で立ちはだかったのは、準決勝までの5試合のうち4試合で完投していたエース・阿部航大。仙台育英打線相手にも疲れを感じさせない粘投を見せた。 仙台育英は2回に遠藤のスクイズで先制するも、直後に先発・高橋が1年生の好打者・三浦広大に適時打を浴び追いつかれる。打線はその後も阿部を打ち崩すことはできなかったが、4回は遠藤の適時内野安打、7回は山田脩也のスクイズで2点をもぎ取っ ... 続きを見る
2022/08/19
福島県勢は51年前の磐城のみ 福島県勢は磐城が1971年に準優勝。この年は平均身長170センチ以下の「ちびっこ軍団」がノーシードの福島大会から勝ち抜き、初めて決勝に駒を進めた。中でも獅子奮迅の活躍を見せたのが、「小さな大投手」と呼ばれた田村隆寿だ。初戦から3試合連続完封を挙げると、桐蔭学園(神奈川)との決勝でも好投。7回に喫した大会唯一の失点が決勝点となり0—1で敗れたが、高校野球史に残る活躍ぶりだった。 聖光学院のベスト4入りはその磐城以来、51年ぶり。今大会は日大三(西東京)、横浜(神奈川)、敦賀気比(福井)と強豪校を次々と破り、九州学院(熊本 ... 続きを見る
2022/08/19
8強入りに沸いた4年前の夏 3季連続出場となった18年夏は、学校の歴史を塗り替える戦いぶりを見せた。初戦の相手は岩手の強豪・花巻東。「4番・エース」の鶴田克樹(現・東京農業大)が10回2失点と力投すると、延長までもつれ込んだ接戦を制し4-2で勝利。甲子園初白星をつかんだ。 2回戦の創志学園(岡山)戦は2点を追う9回に相手の好投手・西純矢(現・阪神タイガース)から3点を奪い逆転。5-4で勝ち上がると、木更津総合(千葉)との3回戦も4-1で勝利した。準々決勝では日大三(西東京)と当たり2-3で惜敗したが、4試合すべてで好ゲームを展開し、大きな爪痕を残した。 &nbs ... 続きを見る
2022/08/18
高校野球でのタオル回しはマナー的にどうかな、と思います ジン 高校野球に影響があると言えばタオル回し。2017年の*東邦高の件で一気に有名になりました。 藤田 高校野球でのタオル回しはマナー的にどうかな、と思います。生徒たちは「楽しそうだから回そう」という素直な気持ちでやる。でもそれが球場中に伝播してしまう。応援の力はすごいと思いました。応援が実力以上の力を引き出すことを証明したわけですから。(対談の全編は書籍にて) *東邦高校 2016 年夏の甲子園、東邦高校vs 八戸学院光星高校の試合。劣勢だった東邦高校側が行ったタオル回し応援が球場中に広がった。 ... 続きを見る
2022/08/14
バース、カブレラ、松井、バレンティン、落合、長嶋を超えるペース しかし王は日本プロ野球の歴史において例外的な存在である。このwRAAについて歴代でベスト10を作ると、10人中9人が王の記録となるほどだ。そこで王を除いた中でランキングを作成してみた。王を除いた場合のトップは、1986年、三冠王を獲得し阪神の日本一に貢献したランディ・バース。このバースが王以外で唯一歴代ベスト10に入った打者である。 王貞治を除いたときのシーズンwRAA歴代ベスト10 バース(1986) 85.8 バレンティン(2013) 82.0 カブレラ(2002) 81.8 小鶴誠(1950) 80.9 ... 続きを見る
2022/08/09
球場が1つになるだけでなく、演奏者の休憩時間を作り出す 『かっ飛ばせ〇〇!』『〇〇ヒット!』が応援に欠かせない掛け声になった理由はいくつかあると思います。一番はスタンドのみんなが声を合わせることができるからです。声が1つになることで選手に応援の声、自分たちの思いを届けることができます。 また、球場内の雰囲気を作り上げ、流れを作り出せます。トランペットの名演奏や太鼓の迫力ある重低音も大きな力になります。しかし、それ以上に人の声は、選手や見ている側の胸に刺さり、伝わるものがあると思います。 そして、忘れてはいけないのが、掛け声があることで楽器演奏者が休憩をする時間が取れることです ... 続きを見る
2022/07/07
奪三振能力で被安打リスクを低めた山本由伸 投手のWARは投球の質と量両面でどれだけ貢献したかから求める。質は「奪三振」、「与四死球」、「被本塁打」、量は「投球回」によって決まり、そこから平均的な投手と比較しどれだけ多くの失点を防いだかを算出。それが何勝分に値するのか換算したものが投手のWARとなる。 投手部門でパ・リーグは山本由伸(オリックス)、セ・リーグでは小川泰弘(ヤクルト)がそれぞれ1.67、1.09のWARを記録した。 山本は6月18日の西武戦でノーヒットノーランを達成したことをはじめ、月間を通して素晴らしい投球を見せた。投手では12球団トップのWAR ... 続きを見る
2022/05/09
4 助走の有無 なぜ、体重移動の距離が短い野手が強い球を放れるかというと、ステップを使えるからだ。内野手がゴロを捕球したあと、一塁方向に向かって、何歩かステップを入れる。正面のイージーなゴロであれば、捕球後に右足、左足とステップして、3歩目の右足を軸にして送球するケースが多い。ギリギリのプレーであれば、ノーステップで送球することもあるが、基本的にはステップ( 助走)の力を送球に加えることができる。 ゆるい当たりの場合は、前にチャージしてきて、その勢いを活かしたままランニングスローで放ることも。これも助走であり、足で生み出した力を送球に活かしている。 もっとわか ... 続きを見る
2021/12/20
若林忠志 右投右打 投手 現役年数 17年(1936〜1944、1946〜1953) 所属球団、大阪タイガース・阪神(現阪神タイガース)、毎日オリオンズ(現ロッテ) 通算成績 528試合(3557回1/3)、237勝144敗、1000奪三振、防御率1.99 多彩な変化球と高い制球力を武器に、主に先発として活躍した若林。 現役時代を過ごした阪神・毎日ではともに選手兼任監督も務めた。 1936年に阪神へ入団し、初年度から登板を重ねた。4年目の1939年には大きく飛躍し、28勝、防御率1.09、勝率.800で最優秀防御率、最高勝率を獲得した。 以降はエースとしての ... 続きを見る
2021/09/13
【動画】話題になったチェンの謝罪シーン CPBL公式YouTubeチャンネルより... 続きを見る
2021/09/01
台湾プロ野球(CPBL)の初代打撃王(首位打者)、元兄弟エレフェンツの王光輝氏が、8月30日に肝臓がんのため他界した。56歳だった。2020年に末期の肝臓がんが発覚。自らの希望で公表せずに闘病を続けていたという。突然の訃報を受け、悲しみの声が溢れている。 今シーズンのプロ野球はDAZNで!いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中! 1964年に生まれた王氏は、台湾東部花蓮県にあるアミ族という先住民族で、陽岱鋼外野手(巨人)と郭源治氏(元中日)と同じ民族だった。高校は野球の名門中華高で、大学も郭源治と同じ輔仁大学に進学。国から期待されるスターだった。 1 ... 続きを見る
2021/08/21
読売ジャイアンツが20日、北海道日本ハムファイターズの中田翔内野手を獲得することを発表し、日本だけではなく台湾の野球ファンの間でも大きな話題となった。今シーズンは打率.193、4本塁打と打撃不振に陥っているが、チームメイトへの暴行問題により一、二軍全ての試合の出場停止処分を受けた後、トレードへと至った。 今シーズンのプロ野球はDAZNで!いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中! 中田の電撃移籍に対して、台湾の野球ファンも驚きの声が多かった。かつて元台湾代表の陽岱鋼外野手(現巨人)とともにプレーしていたからだ。当時は台湾でもパ・リーグの試合が中継されてお ... 続きを見る
2021/08/16
大谷を待つ数字とは? まず大谷が目指すのは節目の40本。続いて、「ロサンゼルス・エンゼルス」で史上最多となる、2019年にマイク・トラウトがマークした45本塁打だ。この記録を超えると、次にアナハイム・エンゼルス時代にトロイ・グロスがマークした球団記録の47本が見えてくる。エンゼルス史上40本塁打以上をマークしたのは、このグロス(2度)とトラウト(2度)、そしてアルバート・プホルス(現ドジャース)の3人だけだ。 そしてMLB史で46度、ア・リーグ史では24度(ともに複数回選手含む)記録されている50本塁打以上のラインを超えれば、わずか5人(8度)に絞られる60本以上ゾーンへ。5 ... 続きを見る
2021/06/16
防御率5.16でも、データ分析の視点では悪くなかった国吉 最後にロッテに移籍することになった国吉についても触れておきたい。今季国吉はここまで18試合29.2イニングを投げ、防御率が5.16。昨季の防御率が3.13だったため、普通に考えれば大きく成績を落としている、あるいは不調と考えてしまう。しかし前述したように、投手が失点するかどうかは野手の守備力や運による影響も大きい。投手の能力が大きく反映される指標で見た場合、どのように評価できるだろうか。さきほどと同様にK-BB%で比較してみよう。 国吉佑樹の年度別K-BB% 年度 投球回 防御率 K-BB% 2018 16.2 4 ... 続きを見る
2021/05/10
「どんどん次につなげる年に」 高部に、ここまでのプロ生活で印象に残っている対戦を訊ねると、「プロ初ヒット(2020年10月9日)」のときを挙げてくれた。そういえば、プロ初安打も、初本塁打も、ともにソフトバンク・高橋礼投手から放ったものだった。得意意識のようなものがあるのだろうか。 「(高橋礼とは)大学時代から対戦はさせてもらっていたので、そういう慣れというのは少しはあったのかなと思います。(大学時代に対戦があるということで)気持ち的なものは全然違います」 東都大学2部リーグで通算129安打を記録した国士舘大時代に、当時専修大の高橋礼と顔を合わせていたのだ。 こ ... 続きを見る
2021/02/12
通算50勝以上で田中を上回るのは? ここまでNPB通算99勝を挙げ、勝率.739と突出した数字を残している田中。しかし、対象を通算50勝以上の投手とすれば、田中を上回る選手が2人いる。 一人目は、現在では「沢村賞」で馴染み深い伝説の投手・沢村栄治。戦前の大投手は、105試合の登板で、765回1/3を投げ、63勝22敗、防御率1.74。通算勝率は.741を記録している。 そしてその沢村栄治をも凌ぐ勝率を残したのがホークスの「負けないエース」斉藤和巳だ。斉藤は、150試合で949回2/3を投げ、79勝23敗、防御率3.33。通算勝率は驚異の.775をマークした。2 ... 続きを見る
2021/01/27
プロ野球春季キャンプが2月1日から、宮崎と沖縄で一斉に開始する。阪神タイガースでは、元巨人・中日で現在は評論家としても活躍する“バントの神様”川相昌弘氏が臨時コーチを務めることで話題となっている。今回は川相氏の著書『ベースボールインテリジェンス』から、11月30日に公開した技術論、指導論を再掲載する。同氏のコーチングを受けるつもりで一読すると、より深く野球を知るきっかけとなるかもしれない。... 続きを見る
2020/12/20
読売ジャイアンツは8日、菅野智之投手のポスティングシステムを利用したメジャー移籍の承認を発表。同日からメジャー30球団との交渉が解禁された。 今シーズンのプロ野球はDAZNで!いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中! 菅野は、東海大卒業後に1年間の浪人期間を経て2012年ドラフト1位で巨人に入団。チームのエースとして沢村栄治賞2回を始めとした数々のタイトルを受賞し、通算101勝を挙げた。 今回は、セイバーメトリクスの指標で菅野の投球を振り返り、プロ8年間の変貌に迫る。 唯一2桁勝利逃した2016年がさらなる飛躍のきっかけに ... 続きを見る
2020/11/27
福岡ソフトバンクホークスが25日、読売ジャイアンツとの日本シリーズを制し、日本一4連覇を達成した。自慢の強力打線も然ることながら、最もセ・リーグとの差を浮き彫りにしたのが、圧倒的な投手力だ。投手出身の工藤公康監督が構築するローテーションにはどんな秘密があるのか。2017年10月18日に同監督の著書『野球のプレーに、「偶然」はない ~テレビ中継・球場での観戦を楽しむ29の視点~』(カンゼン)から一部抜粋で公開した“野球の見方”を再掲載する。... 続きを見る
2020/11/13
呉昇桓 2014年から2年間、阪神タイガースに在籍した呉昇桓。同年にメジャー移籍を果たした藤川球児投手(阪神)の穴を埋める活躍を見せた。2014年は39 セーブ、2015年は41セーブを挙げ2年連続で最多セーブのタイトルを獲得した。 オフにメジャー移籍を果たし、2016年からセントルイス・カージナルスでプレー。在籍2年間は主にクローザーを任され、特に2016年には、76試合に登板し6勝3 敗19セーブ14ホールド、防御率1.92をマークした。トロント・ブルージェイズ、コロラド・ロッキーズの2球団に在籍した2018年もリリーフとして73試合に登板。昨季から韓国球界 ... 続きを見る
2020/10/23
プロ野球志望届の提出が12日に締め切られ、高校生216人、大学生158人の計374人のドラフト指名候補が出そろった。26日のドラフト会議、またオフの移籍市場を前に、各球団の補強ポイントを、年齢構成の観点から探る。(※図表には、引退を表明している選手らも含まれる)... 続きを見る
2020/10/23
プロ野球志望届の提出が12日に締め切られ、高校生216人、大学生158人の計374人のドラフト指名候補が出そろった。26日のドラフト会議、またオフの移籍市場を前に、各球団の補強ポイントを、年齢構成の観点から探る。(※図表には、引退を表明している選手らも含まれる)... 続きを見る
2020/10/21
ワールドシリーズ初戦スタメンと主力野手紹介 1番・右翼 ムーキー・ベッツ レギュラーシーズン成績 55試合、打率.292、64安打、16本塁打、39打点、10盗塁、OPS.928 ポストシーズン成績 12試合、打率.311、14安打、5打点、2盗塁、OPS.851 大型契約を交わし、今季ドジャースに加入したベッツ。期待通り不動のリードオフマンとして打線を牽引した。ポストシーズンでも走攻守に渡る活躍を続けており、リーグチャンピオンシップシリーズでは、2つのホームランキャッチを見せるなど敗退の危機に立たされたチームを幾度となく救った。 2番・遊撃 コーリー・シーガ ... 続きを見る
2020/10/21
パ・リーグ パ・リーグは、西武の宮川哲投手、楽天の小深田大翔内野手が一軍に定着。特に小深田は、規定打席に到達して打率.280、15盗塁をマークしており、新人王の筆頭候補となっている。高卒では、オリックスの宮城大弥投手が先発として一軍デビューを果たした。 <埼玉西武ライオンズ> 宮川哲(東芝) 外れ1位競合の末、西武に入団した宮川。即戦力のリリーフとして開幕一軍入りを果たした。一時はリードした展開での登板を任されるなど、ここまで42試合に登板。防御率4.06ながら、37回2/3を投げ、41奪三振と高い奪三振率をマークしている。 <千葉ロ ... 続きを見る
2020/10/21
ワールドシリーズ初戦スタメンと主力野手紹介 1番・一塁 ヤンディ・ディアス レギュラーシーズン成績 34試合、打率.307、35安打、2本塁打、11打点、OPS.814 ポストシーズン成績 8試合、打率.125、3安打、OPS.489 レギュラーシーズンでは打率.307と結果を残したディアス。本職は三塁だが、チーム事情から主に一塁を守っている。ポストシーズンでは打率.125と本来の力を発揮できていないが、主に左投手の先発時にはスタメン起用されている。 2番・二塁 ブランドン・ロウ レギュラーシーズン成績 56試合、打率.269、52安打、14本塁打、37打点、 ... 続きを見る
2020/10/20
2015年 ■24試合(154回)、12勝7敗、139奪三振、防御率3.51、WHIP0.99 2年目は「速球派」の投球スタイルから、制球力重視の「技巧派」へシフトチェンジ。日本人投手では4人目となる開幕投手の座を勝ち取った。4月下旬には故障者リスト(IL)入りとなったものの、復帰後は勝ち星を重ね、2年連続の2桁勝利をマーク。初めてポストシーズンの舞台も経験した。 【次ページ】2016年... 続きを見る
2020/10/14
抜群の安定感誇る層厚いリリーフ陣 レギュラーシーズンでもまずまずの働きを見せたリリーフ陣。ポストシーズンでは8人の投手がリリーフ登板し、計1失点と抜群の安定感を見せている。 圧巻だったのは、ワイルドカードシリーズのレッズ戦。延長13回を戦った第1戦では、7人のリリーフ投手でバトンを繋ぎ、見事な完封リレーを見せた。続く第2戦では、ウィル・スミス投手、北海道日本ハムファイターズにも在籍したクリス・マーティン投手、マーク・メランソン投手が登板。3投手ともに無安打無四球と完璧なリリーフで、連日の完封勝利を収めた。投手陣全体では、2戦合計22回無失点と相手打線を寄せ付けなかった。 &n ... 続きを見る
2020/10/06
ベストメンバーで11年ぶりの頂点へ 9月に入ると、故障者が続々と戦列復帰。地区2連覇は逃したものの、第5シードとして4年連続でポストシーズンへ進出した。 ベストメンバーで臨んだワイルドカードシリーズでは、第4シードのクリーブランド・インディアンスとの対戦となった。第1戦は今季ア・リーグ投手三冠のシェーン・ビーバー投手を攻略し、12-3と大差で勝利。第2戦も10-9と打撃戦を制し、連勝でディビジョンシリーズに駒を進めた。 役者が揃った打線は、圧倒的な破壊力で2戦合計22得点、7本塁打をマーク。特にトーレス、スタントン、アーシェラなど復帰組がレギュラーシーズンの鬱 ... 続きを見る