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【大谷翔平所属】ロサンゼルス・ドジャースってどんなチーム? 2024年シーズンの戦力補強を徹底解説(打者編)【MLB】

2024/03/18

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(左から)ヘルナンデス、大谷翔平、ラックス

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 2024年からロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平。新天地から世界一を目指すこととなるが、近年のドジャースはレギュラーシーズンで圧倒的な成績を残すものの、ポストシーズンでは結果を出せず。打開策として昨オフ、大谷をはじめとする大型補強を敢行した。ここでは、今季のキーマンとなり得るドジャースの新加入野手を紹介する。

”最注目のユニコーン” 大谷翔平

スタメン予想・大谷翔平
 
 それはドジャースファンの、そしてフロントオフィスの悲願だった。2021年オフにコーリー・シーガー、22年オフにはトレイ・ターナー、同オフの盛況ショート市場には目もくれず、着々と大型契約を整理。年俸総額も、DHのポジションも空けて準備万端だった。球界トップの頭脳を持つ編成本部長のアンドリュー・フリードマンが”夢中になった”選手が、ついにドジャーブルーを身に纏う。ご存じの通り、MLB史上最高額の契約を結んだ球界の”ユニコーン”大谷翔平である。
 
 1勝の価格が800万ドル~900万ドルとされるMLBにおいて、年俸約4600万ドルの大谷は4勝~5勝分の価値を生み出す必要がある。守備によるプラスがないフルタイムDHとして大谷が並べるべき成績の目安となるのは、21年の大谷だろう。この年の大谷は打率.257 、出塁率.372、 46本塁打、OPS.965をマーク。米分析サイト『FanGraphs』の計算によると、5.1勝分の価値を生み出した。
 
 もちろん簡単なことではない。23年シーズンにOPS.965以上を残したのは、大谷自身を含めてたった6人。右肘手術からのリハビリを同時進行で行う必要もある。手術の詳細は明らかにされていないため、トミー・ジョン手術を参考とするが、一般的に打者がトミー・ジョン手術から復帰するのには9~12か月を要するとされており、22年9月に手術を受けたことを踏まえると、大谷の復帰時期は若干早めとなる。右肘手術が大谷の成績にどのように影響を与えるかは、全く予想できない。
 
 同じくトミー・ジョン手術を受けたスーパースターのブライス・ハーパー(現:フィリーズ)でさえ、手術後の23年は成績が若干低下。主要成績予想システムも、大谷の成績低下を予想している。
 

 

21年大谷: 打率.257 46本塁打 OPS.965
23年大谷: 打率.304 44本塁打 OPS1.066
 
ZiPS: 打率.259 38本塁打 OPS.904
Steamer: 打率.273 40本塁打 OPS.927
Baseball Reference: 打率.279 35本塁打 OPS.949

 
 一方で、ここからは主観でしかないが、大谷はこれらの予想を超えてくるのではないだろうか。大谷は誰もが認めるスーパースターであるが、MLBの名立たるスーパースターたちには不可能を可能にする力がある。
 
 22年に62本塁打を放ったアーロン・ジャッジは元々けがが多い選手だったが、本塁打記録に挑んだ22年は故障者リストに入ることはなかった。前述のハーパーも成績を落としたとはいえ、シルバースラッガー賞を受賞し、MVP投票でも12位に入った。
 
 スーパースターの権化のような存在の大谷も、二刀流の逆風を乗り越えて21年、23年にシーズンMVPを受賞して見せた。そんな大谷なら、けがなど物ともせず戻ってくるはずだ。

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