大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » コラム » セイバーメトリクスの視点で過去の打撃ベスト10を振り返ろう ~1946-47年編~

セイバーメトリクスの視点で過去の打撃ベスト10を振り返ろう ~1946-47年編~

2020/05/19

text By

photo

Getty Images, DELTA・道作



 新型コロナウイルス感染問題により、プロ野球の開幕が遅れている。実際のプレーが見られぬ、もちろん球場にも出かけられぬとなれば、今まで行われてきたプレーの集積を楽しむのもひとつのやり方であろう。
 

 
 本企画はNPB過去年度の打撃ベスト10を眺め、往事の野球を今の視点から振り返り楽しんでもらおうというものだ。ただベスト10は従来の打率ではなく、セイバーメトリクスにおける総合打撃指標wRAA(※1)を採用する。これはリーグ平均レベルの打者が同じ打席をこなした場合に比べ、その打者がどれだけチームの得点を増やしたかを推定する指標だ。この視点で振り返ることで、実は過小評価されていた打者がわかるということもあるかもしれない。
 
 企画の初回は、日本プロ野球がはじまった1936年ではなく、敗戦を経てNPBが復活を遂げた1946年及び1947年シーズン。また第2回は、東京五輪が行われた1964年シーズンを取り上げる。あえてこの3年からはじめるのは、克服しなくてはならない課題に直面していたという点で昨今の状況と重なると考えたからである。これらを乗り越えた上で前回の東京五輪があったわけだ。私のような年齢の者にとってあの五輪は代替の効かない、最大のトピックの一つである。

1 2 3