大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



甲子園の“代償”!? 酷使された絶対的エース5人。夏の聖地で700球以上投げたプロ野球選手

2023/08/23

text By

photo

産経新聞社



川口知哉(820球)


出身校:平安(京都)
投打:左投左打
身長/体重:184cm/86kg
生年月日:1979年8月25日
ドラフト:1997年ドラフト1位
 
 ドラフト会議では4球団が競合し、大きな注目を集めた川口知哉は結果的にプロで1勝も挙げられなかった。
 
 川口は平安(現・龍谷大平安)の出身で、3年夏の甲子園に出場。「2桁奪三振と完封勝利」を宣言するなど、強気な発言が話題となった。
 

 
 決勝戦で敗れたものの準優勝の立役者となり、一躍ドラフト1位候補に名乗りをあげた川口。4球団が1位指名し、抽選の末にオリックス・ブルーウェーブ(現:バファローズ)への入団が決まる。
 
 誰もが”将来のエース”という期待をかける中、高卒1年目にフォーム改造に着手。この出来事が川口の運命を狂わせたのか、高校時代のような投球が見られないようになった。自身も「完全にイップスだった」と語るように、本来の投球は影を潜めた。
 
 ルーキーイヤーは1試合登板で防御率27.00という成績に終わり、翌年以降は1軍のマウンドに立てない日々が続いた。プロでは通算9試合の登板にとどまり、2004年で現役引退。フォーム改造に加え、甲子園で投じた820球もダメージを与えていたかもしれない。

1 2 3 4 5