過熱する2025年ア・ナ両リーグのMVP争い！大谷翔平&ジャッジの満票受賞に暗雲が……？【コラム】

メジャーリーグ 最新情報 メジャーリーグMVP争いが白熱している。ナ・リーグでは打撃と投打の二刀流で活躍する大谷翔平が、守備と走塁に優れたPCAと激戦を展開。ア・リーグではアーロン・ジャッジが怪我で戦列を離れる中、カル・ローリーが打撃で猛追し、混戦模様を呈している。（文・八木遊） 大本命は大谷翔平と目されていたが…… シーズンで最も優秀な成績を残した選手に贈られるMVP。開幕前からナ・リーグの大本命は大谷翔平（ドジャース）と目されていたが、投手復帰を果たしたにもかかわらず、今のところ対抗格に甘んじている。 日本時間4日、大谷はレイズ戦に1番指名打者で出場。一発こそ出なかったが、2安打2盗塁の活躍を見せ、チームの勝利に貢献した。シーズン打率は昨季の.310から.274と大きく下げているものの、本塁打やOPSなどは引き続きリーグトップの座を維持するなど、MVPを受賞しても全くおかしくない成績だ。 MVP争いの中心にいる大谷だが、今季は満票で受賞というわけにはいかないだろう。それどころか、現時点で本命視されているのは、大谷ではなくカブスのピート・クロウアームストロング（以下PCA）の方である。 近年のメジャーリーグは、MVPを占う上でWARという指標が重要視されている。WARとは、勝利への貢献度を示す総合的な指標で、野手と投手の比較も可能。「WAR1位＝MVP受賞」というケースも多くなっている。 【次ページ】2人の一騎打ちになる雰囲気 2人の一騎打ちになる雰囲気 WARには、FanGraphs社が算出する「fWAR」と、Baseball Reference社算出の「rWAR」の2種類あるが、今季両社のWARでナ・リーグ1位に立っているのがPCAである。PCAは、27本塁打とOPS.851の打撃、29盗塁の走塁に加えて、センターの守備が一級品。DHの大谷に守備の指標で大きな差をつけている。 ただし大谷は今季、投手として限られたイニングながら防御率2.40をマーク。守備の“マイナス”を投手として補っている。 それでも「fWAR」で見ると、5.6のPCAに対して、大谷は5.2（日本時間4日現在）。ナ・リーグ2位につけてはいるが、3～4試合で逆転できる差ではない。終盤まで2人の一騎打ちになる雰囲気が漂っている。 【次ページ】ジャッジを捉えそうなのが…… ジャッジを捉えそうなのが…… 一方のア・リーグは、本命視されていたアーロン・ジャッジが「fWAR」で両リーグトップの7.1を叩き出している。今のペースで打ち続ければ、2年連続3度目のMVP受賞が濃厚だろう。ただし、後半戦の打率が1割台と不振に陥っており、さらに右肘のケガで負傷者リスト（IL）入り。最短となる10日での復帰を視野に入れているようだが、もし復帰後も順調さを欠くようなら「fWAR」1位の座も危うくなるかもしれない。 そんなジャッジを捉えそうなのがア・リーグの「fWAR」2位につけているマリナーズの捕手カル・ローリーだ。本塁打の数はジャッジの37本を上回る42本に達していて、両打ち捕手によるシーズン本塁打記録を早くも塗り替えるなど、その打棒は留まるところを知らない。捕手というポジションも考慮すれば、たとえWARでジャッジを下回ってもMVP受賞の可能性が出てきそう。 昨季は大谷とジャッジがMVPを満票で受賞。メジャーリーグ全体でMVPを一人選ぶとすれば、大谷かジャッジかという論争が展開された。 しかし、今季に関しては「大谷対PCA」、「ジャッジ対ローリー」という各リーグのMVP論争に終始しそうだ。 【最初から読む】過熱する2025年ア・ナ両リーグのMVP争い！大谷翔平&ジャッジの満票受賞に暗雲が漂う【コラム】 【関連記事】 ドジャース、高額年俸ランキング2025 「大谷との会談は時間の無駄だった」。ドジャース左腕が不快感を表明。早くも出てきた辛口報道 日本人メジャーリーガーの歴代最高年俸ランキング 【了】

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2人の一騎打ちになる雰囲気

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