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ドジャース、先発投手陣に故障続出も救世主となる存在が…?“負けない投手力”を徹底分析!【コラム】

2025/05/08 NEW

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“今年も“故障者続出で…

(左から)グラスノー、ミラー
 今季も例によって故障者が多発している。シーズン当初40人枠には先発投手が13人登録されていたが、うちギャビン・ストーン、エメット・シーアン、リバー・ライアン、クレイトン・カーショーの4人はシーズン前の怪我と手術により離脱。
 
 開幕前にはトニー・ゴンソリンが背中の張り、シーズン開幕後にはブレイク・スネル(肩炎症)とタイラー・グラスノー(肩炎症)という2人のエース候補が立て続けに離脱してしまった。
 
 それでも、ゴンソリンは4/30のマイアミ・マーリンズ戦で復帰し6回3失点9奪三振、カーショーは60日故障者リストの制限が空ける5月中旬を目指して既にマイナー3Aでのリハビリを開始しており、離脱と共に復帰も徐々に進んでいる。
 
 チームとしてはブルペンデーやイニング消化要因として確保した投手を総動員してカバーするなど、層の厚さで何とかやりくりしている。
 
 一方で、プレーオフでの勝ちを目指すドジャースにとってはスネル、グラスノーが例年通り100イニング程度を投げるという前提に立てばこの時期に故障”してくれる”ほうがむしろ助かるという面もある。
 
 昨シーズンのグラスノーのようにシーズン序盤に燃料切れになりプレーオフ欠場よりは、それほど重要ではない4,5月に休憩してプレーオフで元気に投げる方が良い。幸いスネル、グラスノーの故障は手術を必要とせずシーズン絶望とはなっていない。
 
 また、チームも一時のスランプを脱し現在はMLBでも上位につけている。今後どうなるかは不明だが、無事にプレーオフまで戦い抜けることを祈るしかない。
 

 

若手選手にはチャンスだが…

 このような故障者が続出したときに頼りになるのが若手だ。佐々木のような球界を代表する有望株は開幕からチャンスを与えられることが多いが、ほとんどの若手はメジャーレベルでの戦力不足を埋めるために起用されたことをきっかけに立ち位置を確立していく。
 
 今季のドジャースブルペンでロングリリーフ要員を務めるベン・カスパリウスはマイケル・コペックとエヴァン・フィリップスの出遅れにより、メジャー定着を果たした。
 
 しかし、今季の若手たちは軒並みスタートダッシュに失敗している。元々40人枠上にいた先発の若手投手は5人。ボビー・ミラー、ランドン・ナック、ジャスティン・ロブレスキー、ニック・フラッソー、マット・サウアーである。
 
 このうちフラッソーは2024年をリハビリで全休、サウアーはマイナー契約で獲得した選手であるため、特段の活躍を求められているわけではない。
 
 しかし、ミラー、ナック、ロブレスキーは別である。3人とも今季はメジャーのマウンドで数回チャンスを与えられたが、すべて失敗してしまった。まだ5月の段階であり今後の活躍に期待したいところだが、この中から成功例が出てきてほしいものだ。

 

 
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【了】

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