ドジャース、先発投手陣に故障続出も救世主となる存在が…?“負けない投手力”を徹底分析!【コラム】
2025/05/08 NEW
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佐々木朗希
一部では新人王確定などと騒がれた佐々木朗希だが、現状ではそれは極めて難しいと言わざるを得ない。ここまで6先発25.1回を投げ防御率3.86と見た目は良いが、FIP5.39、SIERA5.42、xERA5.52と防御率推定指標すべてが5点台に乗っている。
ここまでは佐々木登板試合で驚異的な守備力を発揮しているアンディ・パヘスをはじめとした守備と運にかなり助けられている状態だ。
問題は多岐にわたる。まずはフォーシームだ。200球以上投じられたフォーシームの中で唯一空振り率が10.0を切っている。このフォーシームを50%以上投げており、早急にこの割合を別球種に逃がす必要がある。
また制球力も課題だ。一時期のような四球から崩れ失点するケースは減ったものの、依然リーグ平均以上の四球を出している。制圧力と制球力、どちらもない現状の投球を続けた場合エースへの進化はかなり難しい。
一方で、それほど焦る必要もない。佐々木のメジャーキャリア走り出しとしては最悪だが、山本の例を踏まえればドジャース首脳陣はこれを意図的に放置している節がある。昨季の山本も5月頃までの内容が悪かったにも関わらず、大きな改造を加えなかった。
そして6月以降本格的な調整をし始め、プレーオフで素晴らしい投球を見せたのは記憶に新しい。そしてメジャー2年目の今シーズン、ここまでサイ・ヤング級のパフォーマンスを見せている。
佐々木には山本のような技術はないため同じ道を辿ると確信を持って言えるわけではないが、メジャーの環境に適応出来たら何か良い改造がみられるだろう。