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オリックス・宮城大弥(171cm)「自分に合った体の使い方を見つける」|小さなプロ野球選手の履歴書

2023/02/09

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産経新聞社



自分に合った体の使い方を見つける

 中学生や高校生のときは、「180cmあったら、もっと速い球を投げられたのかな」と考えることもありました。でも、それだけの身長があると、手足が長く、動きの中でバランスを取るのもたぶん難しい。180cmもないので、本当のところはわからないですけど。
 
 今は171cmの身長の中でベストな体の使い方をして、キレを出せているので、この身長でよかったのかなとも思います。クルッと回って投げるのがぼくの特徴ですけど、背が大きかったらこの投げ方はできていないかも。だから、体が大きければすべてが有利に働くとは、言い切れません。
 
 ぼくのように170cmちょっとで身長が止まってしまった、中学生や高校生はたくさんいるでしょう。体重は努力で増やすことができても、身長はもうどうにもならない。だから、今の身長の中で、大きい人にはない特徴を出すことを考えてほしいです。
 

 
 それができれば、180cm、190cmの人にも勝てる可能性がある。大きい人に勝ったときには楽しいですし、そこを目指してやっていくことがモチベーションにもつながるはずです。170cmで150km/hのストレートが投げられたら、逆に目立つと思います。
 
 自分の体に合った投げ方や使い方を、いろいろなことを考えて、自分で試してみながら、ぜひ見つけてみてください。
 
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宮城大弥(みやぎひろや)
2001年8月25日生まれ。沖縄県宜野湾市出身。左投左打。
4歳のときに軟式野球チーム「志真志ドラゴンズ」に入団。中学では「宜野湾ポニーズ」に所属し、硬式野球沖縄選抜、侍ジャパンU15代表に選出。興南高校では1、2年の夏に甲子園出場。3年時には佐々木朗希(千葉ロッテ)、奥川恭伸(東京ヤクルト)、石川昂弥(中日)らと共に侍ジャパンU18代表に選出。同年秋のドラフトではオリックスから1位指名。2年目には13勝を挙げるなどチームのリーグ優勝に大きく貢献した。2021年パ・リーグ新人王。プロ通算26試合14勝5敗防御率2.65(2021シーズン終了時点)。

書籍情報


『小さなプロ野球選手の履歴書』
発売日:2023年2月9日(木)
定価:1870円(本体1700円+税)
 
プロ野球選手になるために一番必要なものは、『身長』ではない
指導者と本人の証言から紐解く『成功の秘訣』
 
【収録選手】
宮城大弥(オリックス)172cm
美馬学(ロッテ)169cm
森友哉(オリックス)170cm
平良海馬(西武)173cm
宮﨑敏郎(DeNA)172cm
小川泰弘(ヤクルト)171cm
石川雅規(ヤクルト)167cm
浅野翔吾(高松商:巨人2022年ドラフト1位)171cm
 
<専門家の視点>
発育とパフォーマンスとの関係性
勝亦陽一(東京農業大学准教授)

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