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工藤公康氏がソフトバンク投手陣に渡していた『投手マニュアル』。重要なのは「R・B・T」の三原則【インタビュー】

2022/04/29

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工藤公康氏インタビュー

 福岡ソフトバンクホークスの監督として7年間で5度の日本一へ導き、2021年シーズン限りで退任した工藤公康氏。現役時代から子どもたちの野球教室や指導者向けのセミナーを積極的に開き、参加してきた。特に子どもたちの野球肘検診の重要性を説き、「故障やケガをせず、楽しく野球を続けてほしい」とメッセージを発信するとともに、自身は筑波大学大学院で科学的アプローチからスポーツ医学や運動生理学などの研究を続けている。4月20日に発売された『新しい投手指導の教科書 これからの野球に必要な「野手兼投手」の育成術』(川村卓著)からインタビューを一部抜粋して公開する。

 

 

「リズム・バランス・タイミング」の三原則

――工藤さんは、ソフトバンクの投手陣に対して、自作の『投手マニュアル』を渡していたそうですね。内容が非常に気になりますが、どんなことを伝えていたのでしょうか。
 
工藤 細かい話をすればたくさんありますが、小学生にも高校生にもプロ野球選手にも言えるのは、「リズム・バランス・タイミングが、投手に必要な3つの柱である」ということです。一連の動作を投球リズムとして身につけ、一つひとつの動きをバランス良く行っていく。そのうえで、下半身の動きと上半身の動きを連動させて、リリースまでのタイミングを合わせる。どれかひとつでも欠けてしまうと、コントロールも乱れてしまうでしょう。
 
――リズム・バランス・タイミング。さきほどの「スポーツリズム体操」(※書籍内記述)にすべて入っていませんか。

工藤 そうなんです。リズムを取って、バランスを感じて、タイミング良く体を動かしていく。片足で立ったときにバランスが悪ければ、すぐに倒れてしまいます。投球フォームと直接的につながるのはまだまだ先の話ですが、運動をやるうえでの土台として必要なことになっていきます。
 
――最初に「リズム」があるのが興味深いところです。
 
工藤 一連の動きをリズムとして、体に染み込ませていきます。私が現役時代にやっていたのは、ブルペンで50球近くを連続で投げることです。1球投げたらすぐにプレートに戻って、キャッチャーからの返球を捕って、投球モーションを起こす。1回1回止まらずに、すべての動きを流れの中で行う。余計な休みは入れずに、リズム良く投げ続けていました。
10割の力感で投げる必要はないので、6〜8割ほどでオッケー。これは見た目以上にきつい練習です。

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