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イチローが不滅の記録を打ち立てる。松井稼頭央は日本人内野手初のメジャー挑戦ーー日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2004年編】

2020/07/06

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 ついに7月開幕(日本時間7月24日か25日)が正式決定となったメジャーリーグ。60試合制や、ナショナル・リーグ初の指名打者(DH)制導入など、NPB同様2020年は異例のシーズンとなる。
 

 
 一方で、今年は新たに筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊の3人がNPBから海を渡り、メジャーの舞台に挑戦。2人の野手が同時に挑戦するのは、2012年の青木宣親と川﨑宗則以来8年ぶりとなる。筒香と秋山は、日本人野手再評価の流れを作ることができるだろうか。
 
 本シリーズでは、年度別シーズンOPSランキングトップ10選手と、同年の日本人選手の成績を振り返り、時代背景とともに日本人野手のメジャーリーグ挑戦の軌跡を辿る。今回は2004年編。

2004年シーズンOPSランキングトップ10


 
 
 2004年も、大差でバリー・ボンズ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が4年連続1位に輝く結果となった。同年は打率.362でナショナル・リーグ首位打者を獲得。1位と3本差の45本塁打を放ち、その実力を発揮した。さらには出塁率.609、OPS1.422と驚異の数値を叩き出し、未だに破られることのない歴代1位の記録を作った。
 
 2位にトッド・ヘルトン(コロラド・ロッキーズ)、3位にアルバート・プホルス(セントルイス・カージナルス)と前年の2位と3位が入れ替わる形となり、4位はジム・エドモンズ(カージナルス)が続いた。
 
 5位となったのはエイドリアン・ベルトレ(ロサンゼルス・ドジャース)だ。ベルトレは、両リーグトップの48本塁打を放ち、自身初の打撃タイトルとなるナ・リーグ本塁打王を獲得。シーズン200安打も達成しており、まさに飛躍の一年となった。
 
 6位はランス・バークマン(ヒューストン・アストロズ)、7位にはマニー・ラミレス(ボストン・レッドソックス)が入った。2004年は43本塁打を放ち、アメリカン・リーグ本塁打王を獲得。ワールドシリーズではMVPに輝く活躍を見せ、その打棒でワールドチャンピオンとなったチームを牽引した。
 
 8位以降はスコット・ローレン(カージナルス)、J. D. ドリュー(アトランタ・ブレーブス)、トラビス・ハフナー(クリーブランド・インディアンス)と新しい顔触れがランクインを果たした。

松井稼頭央がメジャーデビュー、存在感放った田口壮

 2004年は、松井稼頭央が日本人内野手として初のメジャーデビューを果たした。
 
 松井稼は、西武ライオンズ(現埼玉西武ライオンズ)からFA移籍でニューヨーク・メッツに入団。NPBでは盗塁王3回、最多安打2回、シーズンMVP1回など多くのタイトルを獲得した。トリプルスリーも達成するなど5ツールプレイヤーとして評価も高かった。
 
 MLBでは、開幕戦で「1番・遊撃」としてスタメン出場を果たし、初打席で初球先頭打者本塁打を叩き込んだ。同試合では決勝打も放つ活躍でチームを勝利に導き、最高の形でデビュー戦を飾った。
 
 その後はやや好不調の波が激しい時期が続いた。7月は好調を維持していたが、守備の際に足を負傷し、以降はけがを押しての強行出場となった。
 
 最終的に114試合に出場。打率.272、7本塁打、14盗塁、OPS.727の成績を残した。守備ではやや失策が目立ったが、RFでは高水準の指標を叩き出しており、上々のメジャーデビュー年となった。
 
 続いて、メジャー3年目を迎えた田口だ。
 
 同年の田口は、初の開幕ロースター入りを果たした。途中出場がメインではあったが、前半戦から持ち味の勝負強い打撃や、安定した守備力で首脳陣の評価を高めていった
 
 以降もユーティリーティー性を発揮し、年間通してメジャーの舞台で躍動した田口。チームの地区優勝にも貢献する活躍を見せた。ワールドチャンピオンは逃したが、ワールドシリーズではスタメン出場を果たすなど、充実した1年を送った。
 
 最終的に109試合に出場。打率.291、3本塁打、OPS.756をマーク。打数こそ少なかったものの、大幅に出場数を増やした。打撃では前年同様の勝負強さを見せ、高い得点圏打率を残した。

松井秀喜、メジャー2年目の活躍

 前年に名門ニューヨーク・ヤンキースに入団し、クリーンアップを担うなど、十分な活躍を見せた松井秀。
 
 2年目を迎えた2004年には、さらに成績を向上させた。
 
 同年は日本で開幕2連戦が行われ、慣れ親しんだ東京ドームに凱旋。「2番・左翼」としてスタメン出場を果たし、2戦目には本塁打を放つ活躍で、日本のファンにその勇姿を届けた。
 
 以降はハイペースで本塁打を量産し、前半戦だけで前年を上回る本塁打数を記録。2年連続でオールスターゲームにも選出された。後半戦では4番に定着し、100打点に到達。打撃でチームを牽引し、地区優勝に大きく貢献した。
 
 ポストシーズンでは3本塁打を放つなど、さらなる活躍を見せた松井。ア・リーグチャンピオンとして臨んだワールドシリーズでは、3連勝後に4連敗を喫し、悔しい結果に終わったが、強い存在感を放った。
 
 最終的に2年連続全試合出場となる162試合に出場。打率.298、31本塁打、108打点をマーク。惜しくも3割には届かなかったが、本塁打は大幅増、打点も前年を上回る数字となった。また、長打率.522、OPS.912はともにハイレベルな数値で、ランキングトップ10の選手に引けを取らない成績を残した。

シーズン最多安打記録を樹立したイチロー

 そして、メジャーの歴史に名を刻むシーズンとなった、イチローだ。
 
 前年同様、春先の調子はいまひとつだったが、5月に入ると安打を量産し、21日には日米通算2000安打も達成。オールスターにも4年連続出場を果たした。
 
 後半戦でも好調を維持。8月には月間MVPにも輝き、首位打者に躍り出た。200安打に到達後もその勢いは衰えることなく、9月終了時点で256安打のシーズン最多安打記録に並んだ。
 
 迎えた10月1日に「1番・右翼」でスタメン出場したイチローは、第1打席に安打を放ち、シーズン最多安打記録を更新。262安打まで記録を伸ばした。これは現在も破られていない不滅の記録となっている。
 
 最終的に161試合に出場。両リーグトップの打率.372をマークし、2度目の首位打者を獲得した。同年は出塁率.414、長打率.455、OPS.869も過去最高の数値となっており、多くの部門でキャリアハイの記録を残した。
 
 
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