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トミー・ジョン手術から復活したMLB屈指「2人の遊撃手」 悲願の世界一へ、我慢と地道な努力惜しまず

2019/07/03

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“ロケットスタート”のグレゴリアス 定位置を再奪取

 ニューヨーク・ヤンキースのディディ・グレゴリアス内野手と、ロサンゼルス・ドジャースのコーリー・シーガー内野手は、昨年ともに右肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を経験。我慢と懸命なリハビリの末に、復活を懸ける今季はここまで揃って好成績を収めている。
 
 メジャー8年目29歳のグレゴリアスは昨季、正遊撃手としてレギュラーシーズン134試合に出場して打率.268、キャリア最多の27本塁打、86打点を記録しポストシーズン進出に貢献したが、シーズン終了後の10月17日(同18日)に右肘側副靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。
 
 投手の同手術のリハビリ期間が約1年であるのに比べ、野手は比較的短く済むとされているが、それでも半年以上の長期の治療・リハビリ期間が必要になる。
 
 チームがトロイ・トロウィツキー内野手、D.J.ラメイヒュー内野手と実績のある内野手を獲得する中でも、グレゴリアスは早る気持ちを抑えてキャッチボールやトスバッティング、失われた筋肉などを取り戻すトレーニングなどを懸命に繰り返した。
 
 その甲斐あって、今季はマイナーでの調整を経て6月からメジャーに合流。初出場は6月7日(同8日)。手術から8カ月弱が経っていた。しかし、7日の初戦でいきなり2安打を放つと、翌日には初回に第1号2ラン本塁打を放ち復活を印象付けた。さらに7日から15日かけての7試合では打率.346とロケットスタートを切ったのだ。
 
 守備でも安定感を見せつけ首脳陣の評価を再び勝ち取り、グレゴリアスは定位置の遊撃に正式に“帰還”。29日(同30日)から30日(同7月1日)にかけて英国・ロンドンで開催された「ロンドンシリーズ」では2戦計10打数4安打1本塁打4打点と活躍するなど、この6月は17試合に出場し69打数20安打、打率.290、3本塁打、8打点、OPS.769(出塁率.319+長打率449)の好成績で終えることとなった。
 
 ヤンキースは7月1日(同2日)現在54勝28敗、勝率.659でアメリカン・東地区首位。同2位のタンパベイ・レイズに6.5ゲーム差をつけて独走している。さらに主砲のアーロン・ジャッジ外野手、ジャンカルロ・スタントン外野手が故障から復帰し、エドウィン・エンカーナシオン内野手を補強したことで打線はベストメンバーが勢ぞろい。チームとして連続試合本塁打「31」はメジャー記録を今も更新中だ。
 
 グレゴリアスが遊撃手として今後もシーズンを通じて活躍することができれば、ラメイヒューとともに二遊間、重要なセンターラインを固め、優勝へ向けた歩みはさらに加速して他球団を寄せ付けないものになるだろう。

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