ドジャースは今年も好調!?2025年ドジャース打線のキーマン、今後の課題とは…?【コラム】
2025/05/16 NEW
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“MVPトリオ以外”の成績は…?
中位打線では2人の選手が飛躍を見せている。まずは昨季トレードで獲得し5年の延長契約を結んだエドマンだ。ここまで8HR、OPS.818と結果を残している。米分析ツール『Statcast』の打球指標もこれを裏付けており、単なる運ではなさそうだ。
2人目はメジャー2年目を迎えたアンディ・パヘスだ。4月初旬~中旬頃は大谷の前の9番打者という役割に囚われ四球を選ぼうとしていたが、これにより本来の打撃を発揮できずにいた。
そこで監督のロバーツ、編成本部長のフリードマン、球団特別アドバイザーのラウル・イバニェスとのミーティングでパヘスの持つ天性の野球能力を発揮する方向を確認。
すると打撃が覚醒し4月の週間MVPにも選出された。現在では少し落ち着いたが、それでも4,5番を張れる程度の信頼は築いたようだ。
この2人に加えウィル・スミス、テオスカーも例年と同じかそれ以上の活躍を見せており、1番~7番はある程度安定した攻撃を見せている。
問題となっているのが下位打線だ。特にマックス・マンシー、マイケル・コンフォートのベテラン2人の不振が深刻だ。マンシーはシーズンを最悪な形でスタートした。
元々長打力と選球眼に定評のあったマンシーだが、今季はどちらも急低下。選球眼の方は乱視を矯正するメガネの着用により改善し、以降は驚異的なスピードで四球を稼いでいるが、パワーは未だ取り戻せていない。マンシーはオフにもっとゴロを打つようなアプローチを転換したようだが、それが逆効果になった形だ。
より酷いのが下位打線強化の目的で獲得したコンフォートだ。100打席以上立ったドジャース野手の中では最低のwRC+57を記録。打球指標でも昨年比で大きくマイナスが起こっており、純粋に不振に陥っているといえる。
元々守備に難があるDHタイプであり、打撃で貢献する必要がある。ドジャース打撃コーチのロバート・ヴァン・スコヨックと調整に取り組んでおり、5月に入り打球速度に若干の改善がみられるが、フィールド上での結果は伴っていない。