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『選手の能力をすべて数値化』でMLBが変わる? 画期的なシステム”スタットキャスト”

ビリー・ビーン(現アスレチックスGM)が『セイバーメトリクス』という統計学を用いた手法で独自に選手を評価するシステムは、その後一般的になった。そして『選手の能力を数値化する』といった分野は、テクノロジーの発展とともに、近年飛躍的に進化しつつある。

2015/07/17

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matsuda0715

貧乏球団が金満球団を倒す、メジャーリーグの醍醐味

 日本プロ野球界でも少しずつ浸透してきたGM(ジェネラルマネージャー)制度。メジャーリーグでは、ほぼ全てのチームがGMというポジションをフロントに置いており(チームによっては別の名称の肩書も)、今や監督と並んでチーム内の花形の役職だ。

 GMの主な役割はズバリ、予算内で勝てるチームを作ること。そして現場の長である監督は、GMが集めてきた選手たちを最大限に生かし、試合に勝つこと。メジャーリーグではこの辺りの役割分担が、非常に明確である。

 もちろん、チームによって財布の状況は様々だ。
 ドジャースやヤンキースの様に大都市を本拠地に置くチームは、財政的に非常に恵まれている。かたやアスレチックスやレイズを代表とする地方に本拠地を置くチームは、資金的な余裕はない。当たり前だが、お金があればネームバリューの高い選手を獲得できるので、チーム力は上がる。一定の年俸総額を越えた場合はぜいたく税を徴収されるというルールはあるものの、チームによって年俸総額に大きな格差が生まれてしまうのが、紛れもない現実。メジャーリーグはフェアではないのだ。

 しかしそんな理不尽な市場原理を、延々と嘆き悲しんでいるGMはいない。貧乏球団がお金のかからない方法でチーム力をアップさせ、金満球団をやっつける。これがメジャーリーグの醍醐味の1つなのだから。

 今や、世界一有名なGMと言っても過言ではない、ビリー・ビーン(現アスレチックスGM)。メジャー1、2を争う低予算球団ながら、『セイバーメトリクス』という、統計学を用いた手法で独自に選手を評価。埋もれていた逸材たちを次々と発掘し、アスレチックスを何度もプレーオフへと導いた。その功績が、『マネーボール』というドキュメンタリー小説で描かれたのは記憶に新しい(後にブラッド・ピッド主演により映画化)。

 当初は彼のやり方に対し、多くの関係者が批判を浴びせたものの、今や全てのチームが選手の能力を細かく数値化する『セイバーメトリクス』を導入。そして世界中のファンも、選手の能力を表す数々の数値を、まるで企業の決算書を見ているかのように楽しんでいる。

 さらに『選手の能力を数値化する』といった分野は、テクノロジーの発展とともに、近年飛躍的に進化しつつある。その進化たるや、まさに驚異的だ。

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shiro





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