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前評判高いメキシコ代表、MLB豪華投手陣とレアードらNPB強打者の活躍次第で上位進出も【WBC戦力分析】

2017/03/05

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 前回大会は1次ラウンドで最下位となり、今大会は予選からの出場を強いられたメキシコ代表。予選ではチェコ、ニカラグアに実力の違いを見せつけて完勝。本大会には多くの一流メジャーリーガーも加わり、前評判は高い。
 
 高い評価を受けるメキシコ代表だが、大会開催を目前にして辞退者が相次いでいる。特に、主砲として期待していた昨季オークランド・アスレチックスで42本塁打、102打点をマークしたクリス・デービス外野手の欠場は手痛い。また、主砲エイドリアン・ゴンザレス内野手も自主トレで右肘を負傷。実兄のエドガーが監督を務めることもあって、多少無理をしてでも出場する可能性はあるが、どこまで戦力として計算できるかは未知数だ。
 
 彼ら2人以外では唯一のメジャーリーガーである、ダニエル・カストロ内野手も先日辞退を発表。そんな状態だけに、東北楽天ゴールデンイーグルスのジャフェット・アマダー内野手、北海道日本ハムファイターズのブランド・レアード内野手、読売ジャイアンツのルイス・クルーズ内野手のNPB組には大きな期待がかかる。ゴンザレスの状態次第では3人でクリーンナップトリオを務める可能性もあるだろう。
 
 また、日本との練習試合で特大のアーチを放ったロサンゼルス・ドジャースの若手有望株、アレックス・ベルドゥーゴ外野手にも注目したい。20歳ながら卓越したバットコントロールと選球眼を併せ持ち、マウンドでは150キロ超を記録するほどの強肩。近未来のオールスター候補生がWBCの舞台で飛躍を見せれば、メキシコにとってこの上ないプラスとなる。
 
 不安の大きい野手陣と対照的に、投手陣は充実の顔ぶれ。先発起用が予想されるシアトル・マリナーズのヨバニ・ガヤード投手、アトランタ・ブレーブスのハイメ・ガルシア投手、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのホルヘ・デラロサ投手、シカゴ・ホワイトソックスのミゲル・ゴンザレス投手は、いずれも絶対的な投手でこそないが、2ケタ勝利を挙げる実力を持っている。日本ハムのルイス・メンドーサ投手が控えるのも心強い。
 
 さらに豪華なのがリリーフ陣。元巨人のカルロス・トーレス投手や、カンザスシティ・ロイヤルズのホアキム・ソリア投手ら昨季メジャーで70試合登板以上の投手が4人参加している。昨季30セーブ以上の最年少記録を樹立した、トロント・ブルージェイズの守護神ロベルト・オスナ投手が1次ラウンドのみの参加となったのは誤算だが、他にもクローザー経験を持つ投手は少なくない。バリエーション豊かな継投はメキシコ最大の武器となるだろう。
 
※メンバーは2/28時点のものです。