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巨人・パーラ、ヤクルト・エスコバーはなぜ日本球界に? 新助っ人の来日背景を探る

来シーズンに向けて各チームとも着々と戦力補強を進めている。そうした中で、来季も海を渡り日本球界へとやって来る外国人戦士たちがいる。そして、その中には思わぬ選手の名前も含まれている。彼らはなぜNPBを新天地に選択したのだろうか。それぞれのケースを探ってみたい。第2回は、巨人・パーラと、ヤクルト・エスコバーだ。

2019/12/27

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アルシデス・エスコバー(東京ヤクルトスワローズ)


2019年度成績:96試合、打率.286、10本塁打、70打点(シャーロット・ナイツ/シカゴ・ホワイトソックス傘下3A)
 
 2015年のカンザスシティ・ロイヤルズのワールドシリーズ制覇の一員にして、ゴールドグラブ受賞経験者のエスコバーもNPBにやって来る。
 
 MLB通算1367安打というキャリアを誇りながらも、この33歳のベネズエラ人選手は、2019年ついにメジャーの舞台にその姿を見せることはなかった。その理由は打力の低下につきるだろう。ヒットの数こそ積み上げてはきたが、出塁率は4年連続で3割を切り、メジャーでのキャリア平均OPSも.636、昨年は.593という状態では、メジャー契約に手を挙げる球団がなかったとしても致し方ないだろう。
 
 メジャー契約ができない場合は日本行きという選択肢も視野に入れていたと報じられていたように、10月中には契約合意という動きの速さだった。
 
 課題の打撃も3Aとはいえ、今季はキャリアハイの本塁打と打点を叩き出した。また、ショートというハードなポジションを主戦場にしつつも、レギュラーを奪取した2010年以降の9年間の平均出場試合数は154試合とタフネスぶりは折り紙つきだ。
 
 ヤクルトにはかつてのチームメイト青木宣親外野手もおり、その存在はNPBに早期にアジャストする上で大きな助けになるに違いない。2017年には最大650万ドル(約7億1500万円)の年俸を手にしていたエスコバーを80万ドル(約8800万円)という格安価格で契約することに成功したヤクルト。補強ポイントのひとつであったショートを埋める最適解を手にしたようだ。

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