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どんな試合展開でも最後には絶対見たい、代打の切り札・田中賢介【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#107】

セパともに後半戦、混戦の様相を呈している。オールスター明けのファイターズは好調で首位ホークスとの差を縮めてきた。逆転優勝に期待がかかる中、今季限りで引退する代打の切り札・田中賢介の一打席一打席にもファンは大注目している。

2019/08/04

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苦境を救うのがエース

 8月に入り暑さもひとしおだが、プロ野球もヒートアップしている。僕がこれを書いてるのは8月最初の金曜夜だ。昼間、ベイスターズファンのライター・村瀬秀信さんに会ったら「上が見えてきて、これは秋まで楽しめますよー」とウヒョウヒョしていた。セもパもオールスターまでは巨人、ソフトバンクの独走状態だったのに、夏を迎えて差が詰まりだした。
 
 僕はつい先ほどまでソフトバンク戦15回戦のGAORA中継にかじりついていたところだ。ゲーム差1.5で迎える首位攻防戦の第1ラウンド。村瀬さんじゃないけど秋まで熱戦を楽しむ気マンマンだ。昨夜は「あぁ、明日から首位攻防戦なんだな」と興奮して眠れなかった。
 
 ファイターズが圧倒的に有利だろうなと想像していたのだ。オールスター明けの戦績はファイターズが10勝4敗、ホークスが5勝10敗。先発は「杉浦vs千賀」と格の差があるけれど、千賀は連敗中だ。何より大きいのはファイターズが楽天戦から引き続いてのホームゲームであることだった。対してホークスは前の晩、西武と11対19の乱打戦をやって、移動ゲームで札幌に乗り込んできた。エアコンの効いたホームスタジアムで待っていればよかったファイターズと、猛暑のメットライフドームで3戦やって移動日なしで来たホークス。勝てるんじゃないかなと大甘な期待を抱いていたのだ。
 
 それがとんでもなかった。千賀滉大今季初完封だ。ファイターズは渡邉諒の2安打のみに抑えられた。この、チームがいちばん苦しいときにベストピッチを披露するところがいかにもエースだ。僕は敵ながらしびれた。すごかったなー。特に8回裏、四球のランナー2人で無死1、2塁のピンチを招いた後、杉谷を3バント失敗、西川を見逃し三振に切り取ってガッツポーズした場面。あそこは本当に迫力があった。第1ラウンドは完敗(0-2のスコア以上に感じた)と言っていい。
 
 ファイターズからすると2安打ではどうしようもないってところだけど、まぁ、欲を言うならもらった5四球を生かしたかった。もしくはリリーフを引っぱり出して明日以降の試合に負荷をかけたかったところだ。千賀は大したもんだな。翌土曜日がデーゲームなので、チームメイトを気遣い、1人で投げ切りサクッと終わらせた。

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