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ドラフト指名選手、スカウトが注目したポイントは? 球団コメントを一挙公開<パ・リーグ>

プロ野球ドラフト会議が25日、東京都内で開かれた。千葉ロッテマリーンズが3球団競合の末、藤原恭大外野手(大阪桐蔭高)との交渉権を獲得。北海道日本ハムファイターズは外れ1位で吉田輝星投手(金足農)を単独指名するなど、12球団で104選手(育成含む)が指名された。各球団は候補者のどこに注目して指名を決めたのか。担当スカウトと球団のコメントを紹介する。

2018/10/26

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オリックス・バファローズ

1.太田椋内野手(天理高)
181センチ・76キロ、右投右打
担当スカウト:谷口悦司
 高校1年の夏から名門のレギュラーを掴むなど、抜群の野球センスを誇る。全方向に本塁打を打てるパンチ力を持ち、守備ではグラブさばき、スローイングともにレベルが高く、確実にアウトをとれる。野球に取り組む姿勢もすばらしく、将来の中心選手として期待がかかる。
 
2.頓宮裕真捕手(亜細亜大)
181センチ・97キロ、右投右打
担当スカウト:上村和裕
 変化球の対応も上手く、全方向にホームランを放てる長打力が魅力。気持ちも強く、将来的には主軸を担うなど、チームの中心としての活躍も期待される選手。
 
3.荒西祐大投手(Honda熊本)
178センチ・83キロ、右投右打
担当スカウト:山口和男
 メンタルが強く、国際大会でもチームの柱として結果が出せる。1年目からフル回転の活躍が期待される完成度の高い即戦力投手。
 
4.富山凌雅投手(トヨタ自動車)
178センチ・82キロ、左投左打
担当スカウト:由田慎太郎
 球持ちがよく、スピンの効いたストレートは球速以上のキレがあり威力も抜群。打者に向かっていく強気の投球も持ち味で、将来性豊かな投手。
 
5.宜保翔内野手(未来沖縄高)
174センチ・67キロ、右投右打
担当スカウト:山口和男
 どんな体勢からでも強いボールを投げられ、投手としても最速145キロを投げられる地肩の強さが魅力。身体能力が高く、将来的にも非常に楽しみな選手。
 
6.左澤優投手(JX-ENEOS)
172センチ・75キロ、左投左打
担当スカウト:中川隆治
 打者のインサイドを果敢に突く140キロ台後半のストレートと、鋭く曲がるスライダーが武器。馬力があり、打者に向かっていく強気な投球が持ち味の即戦力左腕。
 
7.中川圭太内野手(東洋大)
180センチ・76キロ、右投右打
担当スカウト:牧田勝吾
 大学日本代表のクリーンアップを任されるなど、高いポテンシャルを誇る。リストの強さはアマチュアトップクラス。崩されてもヒットにできる巧打に加え、スタンドに放り込むパワーも兼ね備えている。1年目から活躍が期待される選手。
 
◇育成
1.漆原大晟投手(新潟医療福祉大)
182センチ・83キロ、右投左打
担当スカウト:牧田勝吾
 インステップから右肘を柔らかく使った投球フォームが持ち味。MAX151キロのストレートは、角度と力強さがあり、空振りも取れる。将来性豊かな好素材。
 

北海道日本ハムファイターズ

1.吉田輝星投手(金足農高)
175センチ・84キロ、右投右打
担当スカウト:白井康勝
 今夏の甲子園で準優勝し、旋風を巻き起こしたナンバーワンスター選手。最速152キロの本格派右腕で、高校生離れした洗練された投球術も光る。フィールディング等の技術にも秀でており、端正なマスクからも大成する資質は十分で即戦力。秋田大会から甲子園決勝の5回まで1人で投げ抜いたタフさと強靭なメンタルはプロでも生きる。
 
2.野村佑希内野手(花咲徳栄高)
185センチ・90キロ、右投右打
担当スカウト:今成泰章
 今夏の甲子園は4番・エースとして出場。高校通算58本塁打を放った希少価値の高い右の大砲として注目を集めた。全国制覇を果たした2年生の夏の甲子園、今年含めて計4本塁打と、大舞台で発揮した勝負強さは天賦の才。最速146キロの強肩を生かし、スケール感あふれる内野手へと成長を期待。将来、清宮選手と中軸を形成してほしい逸材だ。
 
3.生田目翼投手(日本通運)
176センチ・86キロ、右投右打
担当スカウト:岩舘学
 最速155キロを誇る本格派右腕で、ルーキーイヤーから1軍で活躍できる可能性十分の即戦力として評価。流通経済大時代には3年時に全日本大学選手権準優勝を果たすなどドラフト注目選手だったが、故障などもあり指名漏れ。今季はファイターズOBの武田久兼任投手コーチの指導も仰ぎ成熟した。粗削りな一面を持つが、力強いボールは一級品。
 
4.万波中正外野手(横浜高)
190センチ・90キロ、右投右打
担当スカウト:大渕隆
 底知れぬポテンシャル、規格外のパワー、潜在能力の高さは高校生でもトップクラスに位置する。粗削りながら驚異のスイングから生み出される弾道は高校生離れしている。最速147キロをマークしたこともある強肩も併せ持ち、現代野球の申し子となる可能性を秘めている。恵まれた体格を含めて魅力十分だ。
 
5.柿木蓮投手(大阪桐蔭高)
181センチ・88キロ、右投右打
担当スカウト:林孝哉
 今夏の甲子園優勝投手で、4度出場した甲子園で3度の全国制覇を経験した百戦錬磨の右腕。最速151キロのパワー投球で、チームメートの根尾、藤原らスター軍団をけん引してきた。勝負どころの制球力、抜群のマウンドさばき、強いメンタルは同世代の中で抜きんでた存在。さらにレベルアップすれば、将来は先発ローテーションを狙える逸材。
 
6.田宮裕涼捕手(成田高)
174センチ・77キロ、右投左打
担当スカウト:岩舘学
 高校生捕手として高い総合力を備えている。特筆すべきは守備力と快足。二塁送球の到達タイムは1.8秒台で軽やかかつスピーディーな身のこなし、千葉県選抜の主将を務めたキャプテンシーも含めて捕手としてのセンスを感じる。打撃面は年々、着実にレベルアップしており、すべてにおいて非凡。プロでの成長が楽しみな資質にあふれている。
 
7.福田俊投手(星槎道都大)
170センチ・74キロ、左投左打
担当スカウト:白井康勝
 スリークオーターから繰り出すキレのある直球は最速148キロ。昨年の明治神宮大会初戦で完封勝利を挙げるなどチームを北海道勢初となる準優勝に導き、知名度を上げた。今春は投球フォーム固めに苦しんだが、秋には復調。右打者の体格を強気に攻め、ピンチにも動じない冷静さを持つプロ向きの左腕だ。
 
◇育成
1.海老原一佳外野手(富山GRNサンダーバーズ)
188センチ・92キロ、右投左打
担当スカウト:熊崎誠也
 BCリーグ随一の左の長距離砲。恵まれた肉体を生かしたバットスピードから生み出される打球の飛距離は、プロにもひけをとらない。高校、大学と打撃の精度に課題を残したが、BC富山でプレーした今季は打率.329と克服の兆しを見せた。粗削りではあるが大器で、持ち前のハングリー精神でプロの世界で勝負する。
 

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