常勝軍団・ソフトバンク、“金の卵”は誰？ 投手王国期待の右腕、“ポスト松田”の内野手とは
2017年シーズンはパ・リーグ史上最速で優勝を決め、2年ぶりの日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークス。“常勝軍団”の強さの背景にあるのは育成力だ。今年は新人11選手が入団したが、この中の何人が競争を勝ち抜き、選手層の厚いチームで活躍できるのか。
2018/01/15
Minako Furue
外野手から内野手へ、明るさが持ち味の“ポスト松田”とは
次にドラフト3巡目の増田珠内野手に注目したい。出身は長崎県で、横浜高校へ進学し、昨夏は甲子園に出場した。4番に座りながら、広角に打ち分けるシュアな打撃が魅力。中学、高校ではセンターを守ってきたが、ホークスでは内野手に挑戦する。
「すごく楽しみです。人工芝だと打球が速くなるので、ビビらないようにしたいですね。内野手っぽさは出てきていますかね。どうですか？」とマスコミ陣に逆質問をする余裕も見せる。
内野ノックでは、これまで経験してきたようなグラブさばきを見せていた。内野手らしい動きだと称賛する記者の反応に「よく言われます」と満足そうに笑みをこぼす。「わからないのでこだわりは何もない」という3つのグローブを試しながら、“ポスト松田”としてプロ野球人生をスタートさせる。
増田の最大の魅力は持ち前の明るさだ。入団会見でも「目標は松田選手。僕も熱い男になりたいです。声と元気でチームを盛り上げたい」と話していた。早速、自主トレでは誰よりも声を出し、自らコミュニケーションを取っていた。その姿は、野球が好きでたまらない野球少年のようだった。プレー以外の面でも“ポスト松田”としての期待は高まる。
「チャンスを逃さない1年にしたい。来年、再来年には首脳陣の方に1軍で使ってみたいと思われるようにしたいです」と元気よく意気込みを語った。
常勝軍団でレギュラーの座を掴み取るのは容易ではないだろう。しかし、彼らは金の卵だ。プロ入りを果たした今のフレッシュな気持ちを忘れずに、ホークスの顔になってもらいたい。