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清宮、7球団競合の理由とは? 失敗は阪神と迷走の巨人「捕手に固執した意味がわからない」【小宮山悟の眼】

プロ野球のドラフト会議が終わり、最大の目玉候補だった清宮幸太郎内野手(早実)は7球団競合の末に、北海道日本ハムファイターズが交渉権を獲得した。そのほかにも、甲子園6本塁打の中村奨成(広陵)は広島東洋カープ、アマチュアNo1左腕・田嶋大樹(JR東日本)は2球団競合の末に、オリックス・バファローズがくじを引き当てた。清宮の存在で大きくクローズアップされた今年のドラフトを総括する。

2017/10/28

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清宮に7球団競合、1位クラスが豊富な証拠?

 まず主役の清宮には7球団が1位指名入札を行った。この数に驚きはしないが、想像していたものよりも多かったとみている。
 
 これだけの指名が重なったのは、各球団の狙いからだ。ドラフトでは重複すればするほど、外れ1位がたくさん出る。そうなると、指名できる選手は少なくなっていく。1位候補の実力があると目される選手が少なかったとしたら、競合している間にその選手たちはほかの球団に取られてしまう。そうしたことを危惧するが、今年は競合しても「1位候補の実力者はまだいる」という判断をしたのだろう。
 
 わたしがドラフトされた時、ちょうど野茂英雄がいたので史上最多の8球団が競合した。当時は現在と少しルールが異なり、外れ1位の指名がウェーバーだったため、抽選結果が出た時点で次の指名が予想できた。今のルールと比べると、リスクが軽いと言える。
 
 現在のルールは、外れ1位で競合してももう一度抽選がある。そのリスクを負ってでも清宮に7球団の指名が集まったというのは、清宮のほかにも1位クラスの選手は豊富にいるというスカウトの思惑があったのだろう。
 
 清宮の交渉権を獲得したのが日本ハムだったのはいい方向と言える。
 
 DH制のあるパ・リーグであり、早い時期からチャンスがもらえそうな環境(球団)であるからだ。また大谷翔平のメジャー移籍が有力で、スター選手不在を不安視する中での清宮獲得は球団にとってもメリットがある。双方にWIN‐WINであっただろう。

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