石井琢朗コーチが見出すDeNA高卒ルーキーのポテンシャル。田内真翔は「普通の高校ならプロになれなかった」【コラム】
2025/08/15 NEW
【写真:編集部】
「若い選手にとってそこって一番大事」「プロとして伸びていくためのもの」
「正直に言って、まだまだ課題は多いですよ。ただ春のキャンプからずっと見てきていますが、高卒1年目にしては、他の選手と比べて体力があるんです。つまり練習をたくさんできる能力がある。若い選手にとってそこって一番大事で、スキルも身に付けやすい」
とにかく若い時期は量の練習が重要になるが、なによりも先立つ体力がないと始まらない。田内は量に耐え得る身体能力があるということだ。
「また彼自身、言われたことがすぐできるというか、呑み込みが早いんですよ。素直な性格をしているし、負けず嫌いで一生懸命。ある意味、プロとして伸びていくためのものは兼ね備えていると思います。やっぱり課題は守備ですかね。内野手ですし、打つ方がある程度よくても守備がよくないとゲームに使ってもらえない。打つ方に関しては、今やっていることをどれだけ形にできるのかでしょうね」
そう言うと、期待を込めて石井コーチはつづけた。
「まだ線も細いし、身体作りの段階ではあるのですが、なにかきっかけを自分のなかで掴むことができれば、どんどん行くんじゃないかなって気はしています。そのきっかけを掴むのが大変なことなんですけど、今はいい時間を過ごせていると思いますし、これからが楽しみな選手ですね」
田内は現在、ファースト以外の内野守備に付いているが、どのポジションで勝負したいと考えているだろうか。そう問うと、田内は迷うことなく真っすぐな目で答えた。
「やっぱりショートですね」