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「一番ヘタクソだと自覚しているので」DeNA田内真翔が送る充実の日々。筒香嘉智や関根大気を見て学ぶ高卒ルーキーの今【コラム】

2025/08/14

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【写真:編集部】



筒香嘉智、関根大気。実績ある選手たちから刺激を受ける

 
 「プロの打球の速さもそうですし、高校時代は土のグラウンドだったので、芝では足をスライドさせて捕球できませんから、その違いを感じています。また走者の足が速いので、ワンバンで投げないとアウトにできないなど、身体の使い方から始まって、本当、数をこなしながらコツを掴んでいきたいなって。チームで一番ヘタクソだということは自覚しているので、とにかくもっと練習しないと」
 
 練習という言葉が何度も口をつく。野球に没頭できるのは楽しいが、いたるところに現れる壁にぶつかっては自身を省みる。自信は失っていませんか、と尋ねると、田内は「大丈夫です。自信は失っていません」と、力強く答えた。
 

 
 とにかく充実した日々だという。寮での過ごし方を訊いてみると、しっかりとした衣食住が確保されているのは最高だと言い、空き時間を見ては隣接するトレーニング施設で自主トレを行っている。そしてファームで調整中の一軍選手たちを間近で見ては、その様子に刺激を受けている。
 
 「筒香(嘉智)さんや関根(大気)さんといった一軍での経験が豊富な方々からは意識に違いをすごく感じます。準備ひとつにしても質が高いというか、いろいろ考えながらやっているのが、こちらから見ていてもわかります。やっぱり勉強になりますね」
 
 練習後は、面倒見のいい関根に誘われて食事に行くこともあるという。
 
 「関根さんはいろいろお話をしてくれるのですが、印象的なのは、いつもいろんな人たちに感謝の言葉を伝えているところですね。ありがとうございます、という言葉を常に聞くので、多くの人に支えられてやれているんだと、感謝の気持ちを忘れないことの大切さを学んでいます」
 
 野球選手としてばかりではなく、人間としても成長を促してくれる環境だと、田内は実感している。
 

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