「おおお! ライデルからまた打った!」。中日ドラゴンズの主砲・細川成也、CS進出はこの男のバットにかかっている【コラム】
2025/08/04 NEW
産経新聞社
「3年連続2ケタ本塁打」をあっさりマーク
だが細川に期待したいのは、やはり「ホームラン」だ。復帰3戦目、6月21日の北海道日本ハムファイターズ戦で今季3号を放つと、以後も順調にホームランを量産。8月2日の広島東洋カープ戦ではマツダスタジアムの左中間深くに特大の10号ソロアーチを放った。故障で離脱する前、細川は30試合に出場。放ったホームランはわずか2本だった。ところが、復帰後の30試合で細川は8本のアーチを放ち「3年連続2ケタ本塁打」をあっさりマークしてみせたのである。
移籍1年目の2023年は24本、昨季(2024年)は23本のホームランを放った細川。12球団の本拠地でホームランが最も出にくいバンテリンドームをホームにしながらこの数字である。7月だけで6本も打っているのだ。残り2ヵ月で10本=3年連続20本超えは決して難しいことじゃないだろう。もし達成すれば、数字以上に価値のある記録だと思う。
もともと、茨城の明秀日立高校3年生のときに岐阜・長良川球場で推定140メートルの場外弾を放つなど、高校生離れしたパワーで定評のあった細川。2016年のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから5位指名を受けプロ入りした。
当時、DeNAの指揮官だったアレックス・ラミレス監督が、かつて西武ライオンズほかで大砲として活躍した「(アレックス・)カブレラのようだ」と評したほどで、プロ1年目の2017年、シーズン終盤に初の一軍出場を果たしている。DeNAはこのときすでに3位でCS(クライマックスシリーズ)進出を決めており、この起用はポストシーズンで細川が戦力として使えるどうかというテストも兼ねていた。