”日本人左腕最速”を記録!それでも驚いた表情すら見せなかった西武・羽田慎之介。東京ドームを揺るがした若獅子がチームの未来を切り開く
2025/07/28 NEW
産経新聞社

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埼玉西武ライオンズの羽田慎之介が、東京ドームで日本人左腕最速となる160キロを記録した。この快挙は観衆を熱狂させ、彼の底知れないポテンシャルを証明した。地元所沢市出身の羽田は、チームの将来を担う存在として期待されている。度重なる試練を乗り越え成長を続ける若き左腕が、西武の希望の光となりつつある。(文・羽中田)
底なしの”魅力”
スタンドがどよめいた。埼玉西武ライオンズの大型左腕・羽田慎之介の魅力は底なしだ。
7月14日に東京ドームで行われた北海道日本ハムファイターズ戦。当日券は6月29日の時点で完売となった一戦だ。
試合前からレジェンドOB・片岡保幸氏、中島宏之氏が来場し、セレモニアルピッチを披露した。平日ナイターとは思えない盛り上がりを見せたこの日、41,376人の大観衆が、マンデーパ・リーグのプレーボールを待ち侘びていた。
試合は0-2と西武がリードされていたが、7回裏にタイラー・ネビンのソロホームランで1点差とした。その直後の8回、先発・隅田知一郎の後を継いだ羽田が、新たな記録を打ち立てることになる。
3番・清宮幸太郎、4番のフランミル・レイエスから連続三振を奪い、2死二塁で5番・野村佑希を迎えた場面だった。
フルカウントから投じられた6球目、力強いストレートが古賀悠斗のミットに収まった。惜しくも低めに外れて四球となったが、バックスクリーンには「160」の数字が赤く輝いていた。