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ドジャースは2年間の休養を想定も。8年契約の前田、年間200イニングが成功ライン【小宮山悟の眼】

前田健太が念願のメジャー移籍を果たした。出来高重視、8年という異例づくしの契約内容だが決して前田にとって不利なものではない。

2016/01/26

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イレギュラーとは、靭帯の部分損傷と推測

 ここ数年、ポスティングシステムによるメジャーリーグ移籍を球団に直訴し続けてきた前田健太の夢が叶った。メジャーリーガー、マエケンがついに誕生する。
 
 マエケンがロサンゼルス・ドジャースと結んだのは8年という異例の長期契約。契約金と基本年俸の合計が2500万ドル(約29億円)。それに最大8120万ドル(約95億円)の出来高がつくという。
 
 出来高に比重の置かれた契約内容に対し、多くのメディアでは「前田が買い叩かれた」と論じている。中には「奴隷契約」という表現さえあった。
 だが私は、単純にマエケン側が一方的に不利を被った契約内容だとは思わない。
 
 契約内容の詳細を知る立場にないので、具体的な交渉過程はわからないが、双方がそれぞれの希望を主張する中で、ちょうど良い落としどころを見つけられたのではないか。私の目にはそう映っている。
 
 確かに契約年数の長さや出来高偏重の内容が異例であることは間違いない。その要因となったのは、1月8日の入団会見で、マエケン本人も明らかにした「身体検査でイレギュラーな点がありました」という事実だ。そのイレギュラーが何を指すのか。正式に発表されていないので断言しないが、十中八九、肘の状態に関する診断に問題があったのだろう。メディカルチェックで、靭帯の部分損傷が見つかったのだと思う。

【次ページ】故障発生も覚悟の上
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