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渡邉諒、打で示す存在価値。「直球破壊王子」の生きる道【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#179】

コロナ禍で一気に主力選手が抜けた7月。積極的なトレード含め、おそらく新庄ビッグボスが描いていた青写真は狂ってしまっただろう。そんな中、4月の故障発生以来、全く音沙汰がなかった渡邉諒が1軍に復帰した。

2022/08/06

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無風でトレード期限過ぎ去る

 ファイターズは8月5日現在、最悪のコロナ禍を脱しつつある。1軍監督、コーチ陣が戻り(武田勝コーチは2軍に配置換え)、アルカンタラは戦列復帰して、いきなり東浜巨(ソフトバンク)からホームランを放った。上沢直之、松本剛の骨折は痛いけれど、コロナ離脱組は徐々に帰ってくるだろう。ペナントレースは「5強1弱」の状況で、ファイターズが1人置いていかれてるのだが、2~4日のシフトバンク戦(旭川、札幌)がそうだったように伸び伸びやられると相手も嫌だろう。選手が戻ったファイターズが「5強」浮沈のカギを握るかもしれない。
 
 とはいえ、7月の主力大量離脱は驚いた。他球団にも同様のことが起きているが、長く野球を見ていてここまでのケースはあんまり記憶にない。新庄ビッグボスはオールスター明けのチーム編成について、2つプランを語っていたと思う。1つはトライアウト期間を終え、メンバーを固定して戦うかもしれないこと。2つめはトレードの示唆だ。話半分だが、サッカーのように「期限付き移籍」を実施するプラン(巨人菅野と上沢と「期限付き」トレードして、今シーズンだけ別のチームで投げたら面白い等々)も口にしていた。つまり、春から続いてきた「横一線」「全員使う」方針はここらでひと区切りなのかもしれなかった。
 
 僕は7月末のトレード期限を恐怖した。チーム編成権が監督にあるのかどうかわからない。でも、監督がメディア向けに上記コメントを発したのは考えさせられた。それに僕はファイターズのフロントを「信頼」している。昨オフ、中田、西川、大田、秋吉を切ったフロントだ。これまでチームの顔だったかどうかなど関係ない。切るときは切る。いや、「市場に出す」と呼ぶべきか。言い直そう。チームの顔だろうと積極的に市場に出すフロントのマネジメント感覚を「信頼」しているのだ。きっと何か動きがあるんじゃないかなと思った。
 
 それが7月の大量離脱で吹っ飛んだ形だ。早い話、選手が足りない。トレードどころじゃない。静かに7月末のトレード期限が過ぎ去った。無風である。

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