データやコラム、多角的な視点で野球の魅力を発信!ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)



イチローは記録ラッシュの1年、川﨑宗則のカブスはワールドチャンピオンに――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2016年編】

2020/07/29

text By

photo

Getty Images

タグ: , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,



 7月23日(日本時間7月24日)に開幕を迎えたメジャーリーグ。60試合制や、ナショナル・リーグ初の指名打者(DH)制導入など、NPB同様2020年は異例のシーズンとなる。
 

 
 一方で、今年は新たに筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊の3人がNPBから海を渡り、メジャーの舞台に挑戦。2人の野手が同時に挑戦するのは、2012年の青木宣親と川﨑宗則以来8年ぶりとなる。筒香と秋山は、日本人野手再評価の流れを作ることができるだろうか。
 
 本シリーズでは、年度別シーズンOPSランキングトップ10選手と、同年の日本人選手の成績を振り返り、時代背景とともに日本人野手のメジャーリーグ挑戦の軌跡を辿る。今回は2016年編。

2016年シーズンOPSランキングトップ10


 
 

 2016年は、長年ランクインを続けてきたデビット・オルティス(ボストン・レッドソックス)が意外にも初の1位という結果になった。同年は打率.315、38本塁打、127打点をマークし、アメリカン・リーグ打点王を獲得。両リーグトップの長打率.620、OPSは唯一の1.000超えとなる1.021を叩き出し、チームの地区優勝に大きく貢献した。
 
 2位にはマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)が入った。同年は打率.315、29本塁打、100打点、OPS.991をマーク。出塁率.441は両リーグトップの成績で、自身初のシーズンMVPにも輝いた。
 
 3位はダニエル・マーフィー(ワシントン・ナショナルズ)が初のランキング入り。同年はリーグ2位の打率.347、25本塁打、104打点、OPS.985をマークした。その打棒で前年度ランキング1位のブライス・ハーパー(ナショナルズ)らと打線を牽引し、チームは地区優勝を果たした。
 
 4位にジョーイ・ボットー(シンシナティ・レッズ)、5位にフレディ・フリーマン(アトランタ・ブレーブス)、6位にミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)、7位にジョシュ・ドナルドソン(トロント・ブルージェイズ)と続いた。
 
 8位にはクリス・ブライアント(シカゴ・カブス)がランクインした。メジャー2年目のブライアントは、打率.292、39本塁打、102打点をマーク。打撃タイトルの獲得とはならなかったが、その活躍でチームのワールドチャンピオンに大きく貢献し、シーズンMVPに輝いた。
 
 9位はチャーリー・ブラックモン(コロラド・ロッキーズ)、10位は同じくロッキーズのノーラン・アレナドとなった。
 
 同年のアレナドは、打率.294、41本塁打、133打点の好成績をマーク。ナ・リーグ本塁打王、打点王の二冠を獲得した。

川﨑宗則はワールドチャンピオンとなるも…

 2016年は、川﨑宗則が所属したカブスがワールドチャンピオンに輝いた。
 
 まずはその川﨑の成績から振り返っていきたい。
 
 前年オフにカブスとマイナー契約を結んだ川﨑。
 オープン戦で本塁打を放つなど猛アピールを見せると、開幕後すぐにメジャー昇格を果たし、同年初出場となった試合では安打も放った。
 
 以降は、前年同様に昇格と降格を繰り返していたが、9月上旬に昇格すると、ポストシーズンに進出したチームでベンチ入りを続けた。
 
 カブスは順調にワールドシリーズへ駒を進めると、最終戦までもつれた激闘を制し、ワールドチャンピオンに上り詰めた。川崎自身のベンチ入りはなかったが、最後までチームに帯同し、ムードメーカーとして欠かせない存在となった。
 
 最終的に14試合の出場に留まったが、打率.333、2盗塁、OPS.890と少ない出場機会の中で結果を残した。その後は一度FAとなるが、翌年に再契約。しかしシーズン開幕目前で契約解除となり、同年がメジャー最終年となった。

青木宣親の2016年シーズン

 オフにシアトル・マリナーズに移籍した青木。
 前年に発症した目眩の影響も心配されたが、開幕スタメンを勝ち取った。しかし、低調な成績が続き、6月下旬には調整のためマイナーへ降格となった。
 
 7月下旬に昇格するも、約1ヶ月で再降格。再び昇格した後は、持ち前の高い打撃技術を発揮した。
 
 最終的に打率.283、OPS.738をマークしたが、118試合と出場数を減らした。同年は対左投手にも苦戦し、降格する要因の一つとなった。

新たな歴史を刻んだイチロー

 最後に、メジャー16年目を迎えたイチローだ。
 
 同年は記録ラッシュの1年となった。
 開幕から流動的な起用が続いたが、4月29日にメジャー通算500盗塁、6月2日に日米通算700盗塁を相次いで達成した。
 
 15日には、第1打席に安打を放ち、ピート・ローズ氏の持つメジャー最多安打記録に日米通算の安打数で並び、第5打席の安打で、日米通算4257安打の新記録を樹立。ギネス世界記録にも認定された。
 
 迎えた8月7日は第4打席に安打を放ち、メジャー通算3000安打を達成。以降も出場を続け、記録ラッシュの1年を締めくくった。
 
 最終的に143試合に出場。打率.291、10盗塁、OPS.730をマークした。前年に比べ出場数はやや減少したが、打撃面で大幅な改善を見せ、自身の記録達成とともに、チームに貢献した。
 
 
年度別一覧に戻る



  • 記者募集