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ヤンキース、球団スカウトがカイケル視察も… 長期契約は危険、単年ならOKの声

2019/05/28

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 ニューヨーク・ヤンキースのスカウトが現在フリーエージェント(FA)のダラス・カイケル投手を視察していたことが分かった。しかし、カイケル獲得に否定的な意見も挙がっている。米メディア『nj.com』が27日(日本時間同日)、伝えている。
 
 昨季12勝11敗、防御率3.74、通算76勝の実績をもつカイケルだが、FA市場の停滞や契約内容などにより移籍が難航。FAのままシーズン開幕を迎え約2カ月が経とうとしている現在も所属先が決まっていない。
 
 そんなカイケルだが、有力な獲得球団候補にヤンキースが浮上した。同サイトによると、ヤンキースのスカウトが26日(同27日)、実戦形式の練習に登板したカイケルを視察していたとのことで、活躍の地をニューヨークに移すのではないかとの予測が飛び交っているようだ。
 
 しかし、カイケルを獲得することに対しては前向きではない声もある。特に同サイトはカイケルと長期契約を結ぶことには否定的な姿勢を見せている。
 
 理由は既に先発陣が揃っており、過剰戦力となる可能性があるからだ。ただ、先発ローテーションの大半が負傷者リスト(IL)入りし、復帰後も怪我との付き合いが予想される投手が多いため、彼らのカバーという意味合いで単年契約ならばよい考えだとしている。
 
 また、来季以降の先発陣が充実する見込みであることも獲得への足踏みとなる理由のひとつとして紹介。今季はドミンゴ・ヘルマン投手が大成長を見せており、リーグトップの9勝(1敗)をマーク。エースであるルイス・セベリーノ投手が不在の中、勝ち頭として存在感を示している。
 
 他にも左肘の靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)からのリハビリで来季に復帰予定となっているジョーダン・モンゴメリー投手、球団期待のジョナサン・ロアイシガ投手らがおり、新戦力は順調に芽吹いてきている。今季でベテランのC.C.サバシア投手が現役引退となるが、来季以降の先発陣も既に計算できているだけに、カイケル加入は過剰戦力となる可能性があるということだ。
 
 しかし、今季中にこれ以上故障者が出るようならば、先発投手補充のために獲得する可能性も上がるだろう。長期契約を求めるカイケルとの交渉は難航しそうな予感もあるが、果たしてヤンキースは大物左腕獲得なるだろうか。