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19歳の166キロ右腕グリーンがトミー・ジョン手術へ。執刀医は大谷と同じエラトロッシュ博士

2019/04/03

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Getty Images



 シンシナティ・レッズは1日(日本時間2日)、傘下のハンター・グリーン投手が右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けると発表した。
 
 グリーンは2017年ドラフト会議で全体2位指名を受け、レッズに入団した。17歳の高校在学時に投手としては最速164キロを計測し、打者としても活躍して、ドラフト前から将来の二刀流選手として大きな話題を呼んでいた。
 
 鳴り物入りでレッズに入団してからは、ルーキーリーグ終了後に投手に専念することを発表し、昨年は1Aに昇格した。7月に行われたマイナーリーガーたちのオールスター戦、MLBフューチャーズゲームでは最速103.1マイル(約165.9キロ)、全投球27球のうち19球を100マイル(約161キロ)超えという圧巻のパフォーマンスを披露し、ファンやメディアに強烈な印象を残している。
 
 だが、グリーンは昨年8月には右肘靭帯の故障でチームを離脱し、シーズンの終盤はリハビリに専念していた。当初は回復したと見られていて、2019年シーズンは1Aアドバンスに昇格して開幕を迎えることが発表された矢先、練習中に痛みを訴えた。複数の医師によってグリーンの右肘に新たな断裂が発見され、グリーンとレッズはトミー・ジョン手術を受ける選択を余儀なくされた。
 
 グリーンの手術は来週に行われる予定で、執刀にはロサンゼルス・ドジャーズの筆頭医師も務めるニール・エラトロッシュ博士があたる。エラトロッシュ博士は全米を代表するスポーツ医学の権威として知られ、昨年の大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)の手術も執刀している。
 
 トミー・ジョン手術からのリハビリ期間は通常15か月とされ、グリーンは2019年シーズンの全てと、翌2020年シーズンの大半をも欠場することが決定的となった。
 
 この発表に際し、レッズ球団社長のディック・ウィリアムス氏は以下の談話を発表している。
 
「もちろん、長い期間を失うことになります。ですが、我々は最高の医師たちにグリーンの診断を依頼しましたし、彼らの判断を受け入れるしかありません」
 
「グリーンは昨年の秋には投球が出来るまで回復していました。そして冬の間も回復プログラムを順調にこなし、何も問題は見つからなかったのです。我々は全てが上手く行ったと考えていました。ところが、そうではなかったのです。診断の結果、グリーンの右肘には手術が必要であることがわかりました」
 
 グリーン自身は発表があった日の夜にツイッターを更新し、「全ての励ましに感謝します。私は体も心も元気です。私は既にロサンゼルスに到着し、来週にはニール・エラトロッシュ博士の手術を受けます。私の周りにいる人々が支援してくれるおかげで、私はもっと強くなれます。私はまだ迷うことのない場所にいます。そしてさらに先に進む時なのです」とコメントを発表している。
 
 MLBでは大谷を始め、まだ若い投手が肘の故障でトミー・ジョン手術を受けることが続いている。昨年9月には当時有望株ランク10位だったシカゴ・ホワイトソックスのマイケル・コペック投手(22歳)、今年に入ってからもミルウォーキー・ブリュワーズのコーリー・クネイブル投手(27歳)が同手術のため離脱している。
 
 
角谷剛

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