大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » ニュース » 「ショックだが理解している」11年連続の開幕投手の座を逃した”キング”が心中を告白

「ショックだが理解している」11年連続の開幕投手の座を逃した”キング”が心中を告白

2019/03/11

text By

photo

Getty Images



2009年から10年連続で開幕投手を務めてきた”キング”

 
 シアトル・マリナーズのスコット・サービス監督は、来る20日、21日に開催される日本での開幕シリーズの先発投手を発表。その一方で、過去10年連続で開幕投手を務めてきた”キング”フェリックス・ヘルナンデス投手には、開幕投手として起用しないことを伝えたようだ。9日(日本時間同9日)、米国メディア『ESPN』が失意のヘルナンデスのコメントを報じている。
 
 サービス監督は、20日の開幕戦の先発をマルコ・ゴンザレス投手に、翌21日の先発を菊池雄星投手にすることを明言。これにより、ヘルナンデスの開幕戦先発は消滅した。メジャーデビューから3年目の2007年、当時20歳だったヘルナンデスは初の開幕投手を務めると、2009年から2018年にかけて10年連続で開幕投手の座に君臨し続けてきた。もちろん、その中には2012年の日本開催での一戦も含まれている。しかし、近年は衰えを指摘され、昨シーズンは8勝14敗、防御率5.55と振るわず、キャリア初の中継ぎ降格も味わっていた。
 
 サービス監督から、開幕戦に起用されないことを告げられたというヘルナンデスは「確かにショックは受けている。だが、監督の決断は理解されるものだ。昨年の私はあまり良くなかったし、この点は私も分かっている。だが、それ以上のことはない。毎年、開幕投手として戦ってきたが、これが野球というものであるし、仕事というものだ」と語り、ショックは受けつつも、今回の決定に納得している様子を見せている。
 
 これにより、4月1日のロサンゼルス・エンゼルス戦が、ヘルナンデスにとっての初登板になると見込まれている。今季が7年契約の最終年でもあり、自身の今後のキャリアを考えても、今シーズンがヘルナンデスにとって本当に重要なシーズンとなることは間違いなさそうだ。
 
 長年マリナーズのエースの座に君臨し、MLB史上10位タイ(1位はトム・シーバー氏の16度)となる通算11度の開幕投手を務めてきたヘルナンデス。今年はその記録を伸ばすことはできなかったが、その功績は決して色あせるものではない。復活をアピールし、再び栄誉ある開幕戦のマウンドに立つ日はやって来るのだろうか。