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ツインズ、昨季最優秀監督を解任 「オールド・スクール」受難の時代、いまMLB指揮官の求められる条件

2018/10/04

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 ミネソタ・ツインズは2日(日本時間3日)、ポール・モリター監督(62歳)の解任を発表した。昨季、アメリカン・リーグの年間最優秀監督賞に選ばれた指揮官の解任を米メディアは驚きとともに一斉に報じた。球団は、モリター氏に特別補佐として留まることを要請したとされるが、その内容は明らかにはされていない。
 
 モリター氏は2015年シーズンから指揮をとり、低迷していたチームを立て直した。17年は、前年103敗を喫して最下位だったツインズをア・リーグのワイルドカードまで導き、年間最優秀監督賞を手にした。
 
 ツインズは今季78勝84敗で、ア・リーグ中地区1位のクリーブランド・インディアンスには13ゲーム差をつけられて同地区2位だった。
 
 モリター氏は、現役生活21年間で3319本の安打(メジャー歴代10位)を積み上げ、野球殿堂入りを果たしている。ツインズの本拠地ミネソタで生まれ育ち、ミネソタ大学を卒業。地元出身の大物監督として、モリター氏は長くツインズを率いると見られていた。だが、2020年末までの3年契約を結んでいたにもかかわらず、契約期間途中での解任となった。
 
 2018年シーズン開幕以来、モリター氏以外に5人がメジャー監督の座を去った。シンシナティ・レッズのブライアン・プライス氏(56歳)、セントルイス・カージナルスのマイク・マシーニー氏(48歳)、テキサス・レンジャーズのジェフ・バニスター氏(54歳)、トロント・ブルージェイズのジョン・ギボンズ氏(56歳)、そしてロサンゼルス・エンゼルスのマイク・ソーシア氏(59歳)だ。
 
 加えて、ボルチモア・オリオールズのバック・ショーウォルター監督(62歳)も今シーズンで契約が切れ、退任が確実視されている。シンシナティ・レッズのジム・リグルマン監督代行(65歳)も来シーズン以降の契約は結んでいない。
 
 指揮官が去ったチームはプレーオフ進出を逃したことで共通しており、あらためてメジャーリーグの監督が厳しく結果を求められる役職であることを思い知らされる。
 
 データを駆使したフロント主導の戦略がメジャーの主流になりつつある現在、チームを率いる監督の役割も大きく変化している。多くのチームでは、もはや先発ラインアップを決めるのは監督ではなく、どのリリーフ投手がブルペンで準備するかさえ監督に決定権がないチームもあるという。新しく監督の座に就く人物には、そのような変化に適応することが求められる。
 
 エンゼルスのビリー・エプラーGMがソーシア氏の後任について問われ、「我々は確率を重視した考え方を持ち、成長と進化に熱意を持つ人物を探している。」と語ったことは興味深い。
 
 新しいトレンドに背を向け、古い経験を生かした伝統的な手法を「オールド・スクール」と呼ぶ。一般的には必ずしもネガティブな響きはなく、むしろ好意的に使われることが多い言葉だが、メジャーリーグ監督に限ってはそうではないようだ。
 
 
角谷剛