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アスレチックス、超快進撃で地区首位浮上 プレーオフ進出の可能性は開幕前の8倍以上に!

2018/08/22

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 オークランド・アスレチックスが20日(日本時間21日)、テキサス・レンジャーズを9-0で破るとともに、ヒューストン・アストロズが敗戦。その結果、アスレチックスとアストロズはともに勝率6割ちょうど(75勝50敗)となり、アメリカン・リーグ西地区の同率首位に並んだ。
 
 アスレチックスは2015年から2017年まで3年連続でアメリカン・リーグ西地区最下位に沈んでいた。この快進撃はメジャーリーグ今シーズンにおける最大のサプライズと言っていい。
 
 米野球専門サイト『ファングラフス』のシーズン直前予想では、アスレチックスのシーズン勝率を.481、プレーオフ進出の可能性を9.2%としていた。同サイトの現在での予想は、プレーオフ進出の可能性が77.4%まで上昇している。
 
 今シーズン開始当初からしばらくの間、アスレチックスの状態は事前の予想通りぱっとしないものだった。6月15日(同16日)時点での勝率は.486で、アメリカン・リーグ西地区で当時首位を独走していたアストロズからは11.5ゲーム差をつけられていた。ところが6月15日を過ぎてからの2カ月間、アスレチックスは41勝14敗という驚異的な巻き返しを見せている。8月17-19日(同20日)のアストロズとの直接対決3連戦でも2勝1敗と勝ち越したのも大きかった。
 
 昨季ワールドチャンピオンのアストロズは、今シーズンも大本命と見られていたし、現在もそうである。一方で、まだチームの再建途中であると自他ともに認めていたアスレチックスが、アストロズと今季のトップを争う存在になるとは、誰が予想できただろうか。
 
 スター集団のアストロズは2018年のオールスターゲームにも投手3人(ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、チャーリー・モートン)、野手3人(ホセ・アルトゥーベ、アレックス・ブレグマン、ジョージ・スプリンガー)の計6人を送り出しているのに対し、アスレチックスは投手ではブレイク・トライネン、野手ではジェド・ラウリーの2人しかいない。
 
 2018年のチーム年俸総額ではアストロズが約177億円、アスレチックスが約87億円と倍以上の差がある。両チームの戦力を数字で比較しても、投手力ではアストロズが圧倒的に強い。アストロズのチーム防御率はメジャー全体1位の3.11、アスレチックスは同10位の3.78である。しかし攻撃面に目を移すと、アストロズのチーム打率は.253でアスレチックスは.250とほぼ差がなくなる。
 
 メジャーリーグのプレーオフは各地区優勝チームとワイルドカードを獲得したチームで、各リーグ5チーム、計10チームで争われる。ワイルドカードは、地区優勝を逃した中でリーグ内勝率上位の2チームが、地区優勝決定シリーズ進出を賭けて1試合のみを行う。
 
 現在のアメリカン・リーグ東地区ではボストン・レッドソックスが、同中地区ではクリーブランド・インディアンズが、それぞれ2位に大差をつけて首位を独走している。従って、西地区の首位にアストロズとアスレチックスのどちらがつき、2位になった方が東地区2位のニューヨーク・ヤンキースとワイルドカードをかけて決定戦で対峙するというシナリオが現実的になりつつある。
 
 予想外の事態に、オークランドの地元ファンも徐々に反応しつつある。昨季アスレチックスの本拠地オークランド・コロシアムの1試合あたり平均観客数はメジャーリーグでワースト2位の1万8466人だったが、前述の対アストロズ3連戦では平均2万8294人に跳ね上がった。アメフト兼用の同球場は、野球用の観客収容能力は3万5607人なので、ほぼ8割の入りということになる。
 
 レギュラーシーズンの残り40試合弱でアスレチックスがさらなるドラマティックな展開を見せ、同球場が超満員の観衆であふれることを期待したい。