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DL入りのメッツ・セスペデス、“本職”外野手ではなく一塁手で復帰か。ルーキーリーグに出場

2018/07/19

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 故障者リスト(DL)入りしているニューヨーク・メッツのヨエニス・セスペデス外野手が18日(日本時間19日)、リハビリ登録中のルーキーリーグの試合に一塁手として出場した。本職の外野手ではないが、9イニングをフル出場し、3ラン本塁打を含む4打数1安打3打点の活躍。一塁の守備も失策なしで無難にこなした。
 
 セスペデスはキューバ共和国出身の32歳。2013年、14年には2連連続でホームランダービーを制すなど、メジャー屈指の長打力で知られる。2012年のメジャーデビュー以来6年半で通算162本の本塁打を放っている。2015年にはゴールデン・グラブ賞を獲得し、強肩・俊足の外野手として守備にも定評がある。
 
 しかし、昨年から下半身の故障による欠場が度重なり、2017年シーズンは81試合、今季ここまで37試合の出場にとどまっている。最後のメジャー出場は5月13日で、実戦からは2カ月以上遠ざかっている。
 
 この日の一塁へのコンバートが一時的な措置かは不明だが、セスペデスの下半身への負担が軽減され、試合出場が可能になることが期待されている。
 
 複数のニューヨーク地元紙は、セスペデスの復帰戦がオールスター明けの敵地ニューヨーク・ヤンキースとのリーグ交流戦シリーズ(7月20~22日)になると報じ、指名打者(DH)での出場になるかもしれないと予想している。それほどまでにセスペデスの早期復帰を願う声は多い。
 
 だが、ナショナル・リーグ東地区の最下位に沈むメッツは、今季のプレーオフ進出の可能性はほぼ消えたと言ってよい状態だ。従って、メッツのセスペデスの一塁手転向の試みは来年以降を見据えた長期的計画に基づいていると思われる。セスペデスはトレード拒否権を含む4年契約を2016年のシーズン後にメッツと結んでおり、2020年までトレードの選択肢はない。
 
 ナ・リーグもアメリカン・リーグと同様にDH制を導入するべきと以前から議論されている。しかし、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏はオールスター前の17日(日本時間18日)の記者会見において、ナ・リーグのDH制導入については現状維持との見解を示したばかり。メッツは、内外野問わずにセスペデスをあくまでも野手として起用することが求められている。

文・角谷剛