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ヤンキース・チャップマンが速球ランキング1位に 本領を発揮し始めた剛腕、今季の最速は?

2018/05/11

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 アメリカン・リーグ東地区の首位に立つニューヨーク・ヤンキースは9日(日本時間10日)現在、直近18試合で17勝と快進撃を続けている。開幕直後はやや低調だったクローザーのアロルディス・チャップマン投手もMLB史上最速169キロの本領を徐々に発揮。昨季まで不動のトップの座を守ってきたメジャー球速ランキングで、今季ここまで1位に返り咲いた。
 
 メジャー公式高精度解析ツール『Statcast』の速球部門において、9日時点での今季メジャーリーグ最速は、チャップマンが5月8日のボストン・レッドソックス戦で投じた103.3マイル(約166キロ)。このボールはデッドボールとなり、166キロをぶつけられた不運な選手はジャッキー・ブラッドリー・ジュニア外野手だった。
 
 5月に入ってからのチャップマンの威力は凄まじく、5試合に登板し1勝3セーブ自責点1、5イニングでなんと13個の三振を奪っている。チャップマンの投球を球種で分けるとフォーシーム直球が72.7%、スライダーが27.3%の2つしかない。その4フォーシーム直球の今季平均球速が99.0マイル(約159.3キロ) で、5月に入ってからは確実に100マイルを越えている。
 
 チャップマンを追うのは、セントルイス・カージナルスの新人リリーフ投手ジョーダン・ヒックスだ。デビュー後いきなり速球ランキング1位になりメディアを騒がせたヒックスは5月に入ってからも勢いは衰えず102マイル(約164キロ)以上を連発している。今季平均球速は99.2マイル(約159.6キロ)で未だにチャップマンを僅かながらも上回っている。
 
 『Statcast』によるとヒックスの球種はシンカー72.8%、スライダー24.5%、フォーシーム直球2.7%となっている。シンカーはツーシームと判断されることも多い。いずれにせよ、ヒックスの武器はいわゆる「動くボール」で、チャップマンの「伸びる速球」とは見た目の印象は異なる。三振を奪うよりバットの芯を外して打ち取るタイプだ。ここまで15試合17.1イニングを投げて奪三振は7個のみ。しかしながら防御率は1.04と申し分ない。
 
 5月9日現在MLB公式サイトが発表する最速50球のうち、チャップマンが27球、ヒックスが22球となっており、事実上この2人が速球王の座を争う形になっている。4月まではランキングに入っていた大谷翔平の101マイル(約162.5キロ)はトップ50から姿を消した。
 
 大谷は先発投手なので、1イニングのみ全力投球するリリーフ投手と球速を比較することにあまり意味はないかもしれない。先発投手で見ると、ニューヨーク・ヤンキースのルイス・セベリーノ(97.8マイル)とニューヨーク・メッツのノア・シンダーガード(97.4マイル)が大谷の今季平均球速97.2マイル(約156.4キロ)を上回っている。
 
 
文・角谷剛