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大谷と並ぶ有望株“5ツール”プレーヤー、3Aで悪戦苦闘 OP戦好調も開幕直前に降格

2018/04/18

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有望株がマイナー降格、球団の思惑は

 メジャーリーグのスプリング・トレーニングが始まる前、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手に勝るとも劣らない評判の外野手がいた。アトランタ・ブレーブス傘下のロナルド・アクーニャ外野手。MLB公式サイトの若手有望株選手をランク付けする「MLBパイプライン」では大谷に次ぐ2位。野球専門誌「ベースボール・アメリカ」のランキングでは大谷を2位に抑えて1位に選ばれている。
 
 しかし、ブレーブスは公式戦開幕前にアクーニャのマイナー降格を発表。3Aグイネット・ストライパーで開幕を迎えたアクーニャは現地4月17日までの9試合で36打数5安打、打率.139と極度の不振に陥っている。
 
 アクーニャはベネズエラ出身の20歳。16歳でブレーブスと契約してプロ入りしている。2017年は1Aアドバンスドで始まり、5月には2Aに昇格、7月のマイナーリーグのオールスターに選出され、その後さらに3Aに昇格している。3クラスを通じて、2017年度の通算マイナー成績は139試合に出場して、打率.325、21本塁打、82打点、44盗塁という立派なものだ。ホームラン数と盗塁数からわかるように、長打力と俊足を兼ね備えた5ツールプレイヤーだ。
 
 そして2018年シーズンのオープン戦では16試合に出場し、打率.432、4本塁打、11打点、4盗塁、OPSは1.247と圧倒的な成績を残した。その時点では、多くのファンや専門家もオープン戦で不振だった大谷よりアクーニャの実力を上と見ていただろう。
 
 だが、開幕前のマイナー降格。MLBのルール上、マイナー契約の若手が開幕から2週間以上マイナーリーグに在籍すれば、その年はフリーエージェント(FA)権取得に必要な6年にカウントされない。そのため、多くのメディアはブレーブスの決定はアクーニャの今年のメジャー在籍期間を短くしてFA権が発生するまでの期間を1年先延ばしにすることが目的で、最短で4月13日以降にメジャーに昇格すると予想していた。

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