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【MLB】早熟のスーパースターが激白「試合前にウォッカを飲んでいた」

2017/02/21

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Getty Images

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 2014年にMLBから引退したリック・アンキール氏が心を落ち着かせるために、ウォッカを飲んでから試合に臨んでいたと、ラジオ番組で明かした。
 
 アンキール氏は、19歳でセントルイス・カージナルスから投手としてMLBデビューを果たすと、翌年には11勝7敗と大活躍。一躍若手期待のスターにまで上り詰めた。
 
 しかし、同年のプレーオフで投手人生が狂い始める。アトランタ・ブレーブスとの地区シリーズの初戦に先発したアンキール氏は、3回に突如制球を乱し、1イニング5暴投の大失態。全くストライクが入らなくなってしまった。結局アンキール氏は2回2/3を与四球6、暴投5の大乱調でマウンドを降りたのである。
 
 結局、続くリーグ優勝決定シリーズでも制球を乱し、先発をした試合では1回を持たずにノックアウト。若いアンキール氏は完全にプレッシャーに押しつぶされてしまった形となった。
 
 そこで迎えた2001年シーズンの最初の登板である。アンキール氏はプレッシャーにつぶされていたその試合のことを次のように振り返る。
 
「試合前には死を恐れていた。そして、自分にチャンスがないのも分かっていた。全てにプレッシャーを感じていたら、試合直前にウォッカを手にしていた。ウォッカを飲み始めたら、それはまるでモンスターを飼い慣らすような感覚を覚え、私のやりたかったことができるようになったんだ」
 
 その試合はランディ・ジョンソン氏との投げ合いだったが、ウォッカを飲んだアンキール氏は5イニングを2点に抑え勝利投手となった。酔いながらジョンソン氏との投げ合いを制したのである。
 
 しかし、その後も試合前に飲み続けたが、効果があったのはその1回のみで、結局は投手としての人生は終わってしまった。その年は6試合に投げ、2004年に5試合に中継ぎ登板し、復活の気配を見せたが、再度ストライクゾーンに入らなくなってしまい投手としてのキャリアを終えた。
 
 その後はもともと定評のあった打撃を活かすために野手に転向。2008年には25本塁打を記録するなど、2014年に引退するまでの7シーズンで74本塁打を放ち、ベーブ・ルース氏以来の10勝&50本塁打の偉業を達成した。
 
 早熟のスーパースターのキャリアは、本塁打を打てる野手として終えることとなった。野球界でも非常に珍しい人生を辿っていたアンキール氏である。