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【MLB】日本球界入りならず。本塁打王カーターがヤンキースと契約も…与えられたのは「厳しい立場」

2017/02/08

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 日本球界入りの可能性も噂されていた、昨季ナショナル・リーグ本塁打王のクリス・カーターはニューヨーク・ヤンキースと1年契約を結んだようだ。米『USAトゥデイ』が伝えた。身体検査を得て、正式契約となる見込み。
 
 契約は300万ドル(約3億3700万円)の年俸に加えて、50万ドル(約5600万円)のサイニングボーナス、さらに打席数に応じた出来高が設定された。
 
 現役バリバリのメジャーリーガーの来日の可能性はなくなってしまったが、今季は、田中将大投手の同僚としてプレーすることになる。
 
 昨季41本塁打を放ち、ナショナル・リーグの本塁打王となったクリス・カーターだが、同時に三振数もシーズン歴代7位となる206個を記録していた。また、打率も.222と非常に低打率で、いわゆる三振か本塁打かという典型的なバッターである。
 
 加えて、一塁の守備にも難がある。米データサイト『ファングラフス』は昨季のカーターの守備をMLBで3番目に悪いものとした。
 
 攻守において荒削りで欠点が多いため、本塁打は打てるもののなかなか雇ってくれるチームを見つけることができずに苦労していた。
 
 地元紙『ニューヨーク・ポスト』では、カーターの出場は左投手が登板しているときなどの限られた場面になると推測している。ファーストは、肩のケガにより昨年、シーズン全休となってしまった若手有望株のグレッグ・バード、そのバックアップとしてタイラー・オースティンが控えている。
 
 また、カーターはDHのポジションも狙うことになるが、セントルイス・カージナルスから移籍してきたベテランのマット・ホリデイがDHの1番手になる予定となっている。
 
 しかし、ホリデイ自身は外野も守れるために、チーム状況次第でカーターがDHとなる可能性もある。さらに、昨季ヤンキースはシーズン途中で主力を大量放出したこともあり、チーム最多本塁打はスターリン・カストロの21本だった。現在ヤンキースに不足している長打力を補うのであれば、カーターは適役となるだろう。
 
 日本球界入りはならず、ニューヨークの名門球団に移籍することになったカーター。まずは定位置争いで、昨季ナ・リーグ本塁打王の意地を見せたいところだ。