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WBC韓国ラウンドに“ダークホース”の存在。初出場のイスラエル代表とは?

2017/02/06

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 今大会でWBC初出場となったイスラエル代表。予選を勝ち抜き、本戦への出場を決めている。1次ラウンドではグループAに所属し、韓国、台湾、オランダと戦う予定となっている。
 
 野球にあまり馴染みのない国名のイスラエルだが、MLBにはユダヤ系出身の選手が多く、イスラエル代表としてチームを構成することが可能となっていた。そして、参加国の増加を歓迎するというWBC本部の意向もあり、今回の出場に至った。
 
 現在出場が確定している選手は、マイナーリーグに所属する若手選手が中心となっている。また、現在メジャーで一線級の選手に追加招集をかけており、戦力が大幅に上がる可能性もある。
 
 野手陣は、アリゾナ・ダイヤモンドバックス3Aに所属しているザック・ボーレンスタイン、昨季メジャーデビューを果たしたニューヨーク・メッツのタイ・ケリー、そしてニューヨーク・ヤンキースに所属していたアイク・デービスが中心となるだろう。
 
 デービスは、メッツ時代の2012年シーズンには32本塁打を記録し、通算81本塁打を記録している選手である。近年は成績が下降気味だが、まだ29歳と若く、本戦だけでなく今後の活躍も期待される強打者でもある。
 
 ケリーは、昨季メジャーデビューを果たした選手で、守備力と選球眼に定評のある選手である。3Aでは昇格前に35試合で打率.391、2本塁打を記録しており、今後の打撃力向上にも期待が持てる。内外野の複数ポジションを守ることが出来るため、幅広い起用に応えられる選手だ。
 
 ボーレンスタインは、昨季3Aで打率.272、9本塁打を記録した25歳の若手外野手である。年々成績に向上が見られており、今後のメジャー昇格の可能性は十分に高い。
 
 一方、投手陣は先発投手が不足しており、また3Aでも防御率4~5点台の選手が多く、不安要素となっている。1軍級の投手では、38歳の通算124勝右腕、ジェイソン・マーキーの出場が確定している。マーキーは予選決勝でも4回パーフェクトの投球を披露した。実績、経験は代表チーム屈指であり、大ベテランとして若手投手陣の中心としての働きが期待される。
 
 また、上述した選手以外で現在出場が確定している選手には、2A、1Aの選手も混ざっている。彼らにとって、一線級の選手と対戦できるWBCは絶好のアピールチャンスとなる。
 
 他国代表のようにMLBを代表するようなスーパースターは所属していないが、若手選手が中心となり、活気があるイスラエル代表。予選突破の勢いのまま、大会のダークホースとしての躍進が期待される。