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【MLB】イチロー、今季最終の打率は? ヒントは本塁打と三振の数、セイバー系サイトが予想

イチローの今季の好調さをセイバー系サイトが分析している。三振の少なさと本塁打がゼロであることにそのヒントがあるという。

2016/06/14

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全盛期並みの指標

 マーリンズのイチローの、日米通算でのピート・ローズの4256本安打超えが目前に迫っている。その22本後にはメジャー3000本安打も待っている。それにしても、今季のイチローは好調だ。6月12日終了時点で打率.336。今季は、(規定打席には届かぬまでも)6年ぶりの3割復帰となるのだろうか。セイバー系サイトの『ファングラフズ』が、興味深い考察を発表しているので紹介したい。同サイトのジェフ・サリバン記者による「イチローは正にほとんど全てを打っている」という記事だ。

The Marlins elected to bring Ichiro back, many figured it was just a publicity stunt, a way to squeeze some profit out of a deteriorating player’s pursuit of history. That tells you something about how people see the Marlins
マーリンズは、イチローと再契約した。多くのファンやメディアは、球団は3000本安打に近づきつつあるイチローの話題性を買ったのだと捉えた。マーリンズならやりかねないと人々は思っていたのだ。

 マーリンズは、過去にファン無視の選手の切り売りを繰り返してきた。そんな「前科」があるため、昨季はキャリア最低の成績に終わり衰えを感じさせたイチローとシーズンが終わるや否や再契約したことも、世間からは色眼鏡で見られていたと紹介しているのだ。

 そんなイチローが今季は復調している。そのことを、サリバンは彼の年度別wRC+の推移を用いて示している。

 wRC+とは、打席あたりに生み出した得点が平均的な打者に比べどれだけ傑出していたかを示す指標で、100が平均値だ。

 イチローの場合、デビューの2001年から10年連続200本安打を記録した2010年までは102~131で推移していたが、翌年からガクっと低下し昨季に至っては53だった。しかし、今季は114とほぼ全盛期並みに復活している。

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