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規定打席、規定投球回数をクリアした選手はゼロ。来季、日本人MLB選手の巻き返しなるか【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は日本人MLB選手の2015年シーズンについてだ。

2015/12/11

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年々MLBでプレーする日本人野手が減少

 今季、MLBでは野手3人、投手7人、計10人の日本人選手がプレーした。いろいろな意味で、NPBとMLBの関係が、新しい局面にさしかかっていることを感じる年だった。
 今年の成績を振り返ろう。

 まずは野手だ。2014年と2015年の成績の比較。グレー地は、規定打席クリア。

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 今年MLBでプレーした野手は3人だった。
 青木宣親は、昨年のアリーグの覇者、カンザスシティ・ロイヤルズからナリーグの覇者でワールドシリーズでロイヤルズを破ったサンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した。
 ジャイアンツでも主に1番で起用された。春先から好調で、一時はオールスターファン投票でナリーグの外野手部門トップに立った。しかし6月20日、死球で足を骨折し戦線離脱、復帰した直後の8月9日に今度は頭部に死球を見舞われて以後は成績が急落した。
 オフにはFAになるが、来季はシアトル・マリナーズでプレーすることが決まった。

 イチローは3シーズン在籍したニューヨーク・ヤンキースからマイアミ・マーリンズに移籍。ジャンカルロ・スタントンなど若手有望外野手がそろう中、「4人目の外野手」という役どころだったが、故障や不振などで他の外野手が離脱し、最終的にはチーム最多の出場だった。しかしながら打率、OPSなどの数字はキャリア最低を記録。10月には42歳になったが、力の衰えは隠しようがない。オフにはマーリンズと契約を延長、来季もプレーすることが決まっている。MLB通算3000本安打まであと65本だ。

 川﨑宗則は、トロント・ブルージェイズで3年目のシーズン。昨年はキャンプ招待選手から這い上がり、二塁手としてチームの最多出場を記録。ムードメーカーだけでなく、貴重な戦力となった。
 今年もマイナー契約からスタートしたが、チームは大型補強を行ったため出場機会は極端に減少。シーズンの大半をAAAで過ごした。ポストシーズンのロースターにも名前は載らず。シーズン終了後FAとなった。NPBに復帰する可能性もあったが、来季もマイナー契約からMLBに挑戦する意向を表明している。

 野手は、いずれも規定打席に到達しなかった。これは2001年にイチローが初の日本人MLB野手になってから初めてのことだ。

 2001年以降の日本人MLB野手についてみていこう。■は規定打席到達。

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 これまで14人が挑戦している。最初は外野手ばかりだったが、2004年に松井稼頭央が初の内野手として参戦、2006年には捕手の城島健司も参戦。日本人野手は活躍の舞台を広げていったが、故障などもあって十分に実力を発揮できない選手が増えるとともに、MLBサイドの日本人野手を見る目もシビアになり、次第に人数は減っていった。
 そして今年、初めて規定打席に到達する野手がなくなった。
 ソフトバンクの松田宣浩がMLBへの挑戦を表明しているが、彼はこの退潮ムードを払しょくすることができるだろうか。

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