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一時代の終わり――故障者続出、9人で試合に臨まざるを得なかったPL学園

休部が決定しているPL学園、2016年7月22日、東大阪市・花園球場には関係者や高校野球ファンら多くの観客が詰めかけた。

2016/07/26

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山岡則夫



1つの時代の終わり

 注目された試合当日、決して箱が大きくない花園球場には約2800人の観客が訪れた。試合前から異様な光景があった。実質9人のPLはブルペンでの投球練習もあるため、シートノックを行ったのは内野手のみ。外野のポジションには誰もいない状況で、通常のノック時間よりかなり早く切り上げた。

 しかし、試合では粘りに粘った。初回、ヒットを重ね2点を先制。逆転されるもホームランなどで7回には再度リードを奪った。だが最後は悲しいかな、選手層の薄さなのか、力尽きてしまった。

「すいませんでした……」

 スタンドに向かって泣きながら何度も謝り続ける選手たちを見て、やりきれなくなった。

 試合後、OBの宮本慎也氏(元スワローズ)と出くわした。

「来てくれていたんですね……」
 いつも淡々とした印象の宮本氏だが、今日はどこか違うように感じた。それだけPL関係者にとって大きな出来事、一日だったのが受け取れた。

 この数カ月、最後の夏に挑んだ12人はいろいろなものを背負わされて走ってきた。自ら望んだものではない。きっと高校生には重過ぎるものだったろう。そんな彼らを責めるものなど誰もいないはずだ。まずは重荷を降ろして、普通の高校生として残りの熱い夏を楽しんでほしい。

「To Be Continued」があるのか、「The End」なのかはわからない。

 だが、この日、PL野球部の1つの時代が終わったのだけは事実である。
 試合終了後には雨も止み、時折、光も注いでいたのだが……。

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