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コマがいない!? 河野竜生の先発ローテ入りが絶対条件の理由【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#143】

昨年から先発陣が大きく入れ替わることはこれまでも当コラムで取り上げてきた。しかし、外国人選手が来日できていないこともあり、先発の枚数が全く足りない。2年目のドラ1・河野竜生には、上沢直之に続く先発ローテの一角としてフル回転の働きが求められる。

2021/03/20

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トレードで獲得した池田、ドラ1ルーキー伊藤もローテへ

 僕は何故、バーヘイゲンとB・ロドリゲスが来日できていないのかわからないのだ。アーリン、R・ロドリゲスの新外国人組が入国できないのは、在留資格を持たず、ビザを新規取得しなきゃならない関係だと理解できる。バーヘイゲン、B・ロドリゲスは契約継続(再来日)組だ。オープン戦でもマーティン(ロッテ)、ビシエド(中日)といった契約継続(再来日)組は出場してるじゃないか。
 
 3月初旬、DeNA三原一晃球団代表がオンライン取材に応じ、育成も含め10人の外国人選手が入国できず、開幕に間に合わない見込みであると明かした。ソト、エスコバーら契約継続(再来日)組もチームに合流できない。そのデティールの部分が興味深かった。「(DeNAの外国人選手は)ビザを申請して入国しようとしたが、12月末にビザ取得が凍結された。(他球団の外国人選手は)入国した後にビザを申請するやり方で入国したと思う」。いや、僕も難しくていっぺんにはスーッと入って来なかった。DeNAは「再入国だと入国に期限があるから」と契約継続組も現地でビザ新規取得の申請をしたらしいのだ。そして全員止まってしまった。これを「痛恨の手続きミス」とバッシングする向きもあるやに聞くが、前例のないことだ。ファンに向け説明してくれたことをむしろ評価したい。
 
 で、バーヘイゲンとB・ロッドだが、たぶんDeNAのケースに近いと思うのだ。が、機微の部分はわからない。僕らはとにかく池田獲得、長谷川登録で緊急事態なんだなとおろおろするだけだ。池田も長谷川も40~50年にいっぺんの大チャンスだと思って、手柄を立ててほしい。こういう緊急事態にスターが誕生するものだ。プロ野球は人間ドラマだ。ここで人生を変えてみせろ。
 
 さて、以下は開幕以降の予想ローテである。
 
 ・楽天3連戦
 上沢直之(去年8勝6敗)
 吉田輝星(0勝2敗)
 池田隆英(1軍登板なし)
 
 ・西武2連戦
 河野竜生(3勝5敗)
 伊藤大海(デビュー戦)
 
 楽天第3戦は栗山監督の性格を考えて、いきなり池田を古巣に当てると読んだ。順当なら加藤貴之(4勝2敗)か金子弌大(1勝3敗)だ。どうだろう、上沢以外の名前の挙がった者全員を足しても8勝なのだ。輝星や伊藤は楽しみだけど、あくまでチャレンジ枠。だから、河野のローテ入りはマストなんだねぇ。絶対にやってもらわなきゃ困る。
 
 ん? 何か悲観論を言ってるように聞こえますか? そういうんじゃないんだなぁ。開幕を指折り数えて待ってますよ。北広島の新球場の主力はここにいるはず。見逃せないシーズンになる。

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