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「ハンカチ王子」「トリプルスリー」「神ってる」…野球にまつわる新語・流行語大賞の歴代入賞語は?【後編】

2020/12/06

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 2020年の「新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞には「3密」が選ばれた。そのほか、「鬼滅の刃」や「ソロキャンプ」など、1年を彩った言葉たちがトップテンに入賞している。
 

 

 1984年に創始された新語・流行語大賞。公式サイトによると、同賞は「1年の間に発生したさまざまな『ことば』のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その『ことば』に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの」とされる。
 
 歴代の大賞語、入賞語には野球にまつわる言葉も多く選出されている。今回は、それらの言葉を振り返り、近年の野球界の流れを追う。<後編>(→前編はこちら
 

【第18回・2001年】

語録賞「ファンのみなさま、本当に日本一おめでとうございます!」
 
2001年、“球界の頭脳”古田敦也氏、大砲ロベルト・ペタジーニ氏らを擁し、セ・リーグ優勝を果たしたヤクルト。リーグ優勝直後のインタビューで、若松勉監督が「ファンのみなさま、おめでとうございます」と答えたことで話題となった。また日本シリーズ制覇後のインタビューでもファンに同じ言葉をかけている。
 

【第19回・2002年】

特別賞「GODZILLA(ゴジラ)」
 
2002年シーズンまで巨人で主軸を担った松井秀喜氏。FA権を獲得し、翌年からは米大リーグのニューヨーク・ヤンキースでプレーする。高校時代からの愛称・ゴジラ(Godzilla)は、特撮怪獣映画として米国でも知られており、「ゴジラ松井」のニックネームは、そのまま海を渡ることとなった。
 

【第20回・2003年】

トップテン「勝ちたいんや!」
 
阪神タイガースの星野仙一監督が残した名言。監督就任まで4シーズン連続最下位だった阪神を2003年リーグ優勝へと導いた。また、ファンが次々と道頓堀に飛び込む「道頓堀ダイブ」も大きく取り上げられた。
 

【第21回・2004年】

トップテン「新規参入」
 
近鉄とオリックスの合併で5球団となったパ・リーグ。球界再編の波がおこり、IT革命の寵児であるライブドアと楽天が新たに参入を表明した。オーナー会議の末、楽天が新規参入することとなった。受賞者は当時ライブドア社長の堀江貴文氏。
 

【第22回・2005年】

トップテン「ボビーマジック」
 
「2005年プロ野球日本一に輝いた千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督の采配、選手起用等への賛辞」。この日本シリーズでの「33-4」というスコアはいまでも語り継がれている。また、西岡剛氏や今江敏晃氏ら主力選手は、ボビーチルドレンとも呼ばれる。
 

【第23回・2006年】

トップテン「シンジラレナ~イ」
 
2006年パ・リーグ優勝を飾った日本ハム。優勝が決まったお立ち台でトレイ・ヒルマン監督がこのセリフを叫び話題となった。その後、日本一にも輝き、再び披露している。
 
トップテン「ハンカチ王子」
 
いまもなお語られる2006年夏の甲子園。主役は、米大リーグでも活躍を続ける駒大苫小牧出身の田中将大投手(通称マーくん)、そして優勝投手となった早稲田実業の斎藤佑樹投手、通称ハンカチ王子だ。ポケットに忍ばせていた青いハンカチで汗を拭う姿もさることながら、決勝戦での熱い投げ合いは日本中の注目を集めた。
 

【第25回・2008年】

選考委員特別賞「上野の413球」
 
野球ではないが、この記録も記しておきたい。北京オリンピックの女子ソフトボールで、エース上野由岐子投手が、準決勝以降2日間に1人で投げ抜いた投球数。日本ソフトボール界に金メダルをもたらした。
 

【第26回・2009年】

トップテン「ぼやき」
 
楽天で指揮を執った野村克也監督は、試合後インタビューでの「ぼやき」が名物となった。野村監督のぼやきには、勝つために必要なエッセンスや、名言の宝庫だ。「マーくん、神の子、不思議な子」などはいまでも覚えている人が多いのではないか。
 

【第27回・2010年】

特別賞「何か持っていると言われ続けてきました。今日何を持っているかを確信しました…それは仲間です。」
 
早稲田実業から早稲田大に進学した斎藤佑樹投手。キャプテンとして迎えた2010年、50年ぶりとなる早慶優勝決定戦を10-5で制し、早大は通算42度目の優勝を果たした。試合後、斎藤は「最後に、ひとつだけ言わせて下さい」「何か持っている…それは仲間です」とコメントを残し、自身2度目となる新語・流行語大賞入賞を果たした。
 

【第30回・2013年】

選考委員特別賞「被災地が、東北が、日本がひとつになった 楽天、日本一をありがとう」
 
2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた東北。地元仙台の球団である楽天は、2006年に創設後、リーグ優勝には届いていなかった。選手会長・嶋基宏捕手の「見せましょう。東北の力を。見せましょう。野球の底力を」とファンに誓った言葉はこの年実を結ぶこととなる。楽天は星野監督の下、球団史上初のリーグ優勝、日本一を成し遂げた。
 

【第31回・2014年】

トップテン「カープ女子」
 
「球場まで行って広島東洋カープを応援する女性ファンたち」を意味する。ファンクラブの「レディースカープ会員」枠や「関東カープ女子野球観戦ツアー」など、球団の経営努力で高い女性人気を獲得した。
 
トップテン「レジェンド」
 
スポーツ界の各種目でベテランが力を発揮した年だった。野球界では、中日一筋、40歳を過ぎてからも、円熟のピッチングで先発投手陣の一角をになった山本昌氏の名が挙げられた。山本昌氏は同年、49歳で最年長登板、最年長勝利記録を更新した。
 

【第32回・2015年】

年間大賞「トリプルスリー」
 
セ・パ両リーグの優勝チームの中で、とりわけ存在感を放ったのが、山田哲人内野手(ヤクルト)と柳田悠岐外野手(ソフトバンク)だった。2人は、高いレベルでスピードとパワーを兼ね備え、「3割30本30盗塁(通称トリプルスリー)」を達成。1シーズンで2人が達成したのは65年ぶり2度目の出来事だった。
 

【第33回・2016年】

年間大賞「神ってる」
 
25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島東洋カープ。6月のオリックス戦で期待の新星・鈴木誠也外野手が2試合連続の決勝弾を放った。その試合後、緒方孝市監督が「神懸かってる」を若者風に言い換え「神ってる」とし、鈴木の活躍を称えた。
 

【第36回・2019年】

選考委員特別賞「後悔などあろうはずがありません」
 
3月21日、イチロー氏が選手を引退した。深夜83分間にわたって行われた引退会見は、多くの人の心をうった。「後悔はあるか」という問いに対しては、「今日の球場でのあの出来事・・・あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません」と答え、次のステージへ進む意思を示した。

【第38回・2021年】

年間大賞「リアル二刀流/ショータイム」
 
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手がアメリカン・リーグのMVPを受賞した。打ってはホームラン46本、投げては9勝の実力でMVPの獲得票数満票だ。大谷選手の二刀流は今年、リアルがつく。1つの試合で「指名打者・先発」として出場するのだ。野球の神様、元祖二刀流のベーブ・ルースの「2桁本塁打&2桁勝利」を103年ぶりに塗り替えることはかなわなかったが、大谷選手の「二刀流」は大リーグで不動のものとなった。
 
 
「新人類」「雑草魂」「メークドラマ」…野球にまつわる新語・流行語大賞の歴代入賞語は?【前編】






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