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NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<1980年代>【プロ野球史を振り返る】

2020/05/29

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1980

セ 谷沢健一(中日ドラゴンズ)
打率.369(120試合425打数157安打)
パ L. リー(ロッテ・オリオンズ)
打率.358(127試合489打数175安打)
 
セは、中日・谷沢が.369のハイアベレージで2度目の首位打者を獲得。本塁打・打点の二冠で、打率も3位につけていた山本浩二の三冠王を阻止する形となった。なお、チームは投壊状態で最下位に沈んだ。
 
パは、レロン・リーが来日4年目で初のリーディングヒッターに。チームメイトで弟のレオン・リーも.340で2位につけた。兄レロンが175安打、33本塁打、90打点、弟レオンが165安打、41本塁打、116打点の活躍で、史上最高の兄弟助っ人となった。

1981

セ 藤田平(阪神タイガース)
打率.358(107試合369打数132安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.326(127試合423打数138安打)
 
セは、藤田平が初のタイトル(タイトル制定以前の最多安打は1度)。タイガースとしては、1958年の田宮謙次郎以来の首位打者が誕生した。また、この年も山本浩二は.330(6位)、44本、103打点(ともに1位)で三冠王を逃している。パは、ここで落合博満が登場する。

1982

セ 長崎啓二(横浜大洋ホエールズ)
打率.351(114試合396打数139安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.325(128試合462打数150安打)
 
セは長崎が初の首位打者。2位の田尾安志(.350)をギリギリでかわしての頂点となった。また、この年は、掛布雅之が本塁打・打点の二冠で、打率でも3位につける.325をマークしていた。パは落合博満が2年連続の首位打者に加え、三冠王(32本塁打、99打点)を達成。最高出塁率と、当時表彰のなかった最多安打も記録しており、打撃五冠を達成していた。

1983

セ 真弓明信(阪神タイガース)
打率.353(112試合448打数158安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.332(119試合428打数142安打)
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セは、真弓が.353をマークして打率トップに。2位の若松勉(.337)とも大きく差をつけて独走した。パは落合が3年連続の首位打者。しかしロッテは、チーム防御率5.12で最下位に沈み、チーム打撃成績も打率5位、本塁打5位タイ、打点6位と低迷した。

1984

セ 篠塚利夫(読売ジャイアンツ)
打率.334(126試合461打数154安打)
パ ブーマー(阪急ブレーブス)
打率.355(128試合482打数171安打)
 
巨人の篠塚が自身初の首位打者を獲得。35二塁打はリーグトップを誇った。パは、ブーマーが来日2年目にして打率.355、37本塁打、130打点をマークし、三冠王に輝いた。いずれの部門でも初のタイトルだった。また、この年は打率3傑をブーマー、クルーズ(日本ハム、打率.348)、スティーブ(西武、打率.338)と助っ人勢が占め、日本人最高は高沢秀昭の.317だった。

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