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ソフトバンク内川、“マジック1”に苦しんだ偉業。親子で築いた野球の礎、記念打はこだわりの右方向

福岡ソフトバンクホークスの内川聖一内野手が9日、埼玉西武ライオンズ戦(メットライフドーム)で15打席ぶりの安打を放ち、通算2000安打とした。史上51人目の快挙を成し遂げた背番号1は、晴れやかな表情を浮かべていた。

2018/05/10

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最後の1本の難しさ「やっぱりすごい記録なんだな」

 内川聖一、2000安打達成。史上51人目の快挙を成し遂げた。
 
 5月9日の埼玉西武ライオンズ戦、8回1死一塁の場面でこの日4度目の打席が回ってきた。2ボールから、武隈祥太の投じた外の変化球を振り抜くと、打球はセンターへ。一塁へ向かいながら自然とガッツポーズが飛び出した。15打席ぶりのヒットに、塁上で安堵の笑みをこぼす。1800試合目(史上9位)、35歳9カ月(史上11位タイ)での達成だ。
 
 マジック2として本拠地・ヤフオクドームに戻ったのは5月4日のこと。この日は4打数無安打に終わる。翌5日、第2打席に12打席ぶりとなるライト前ヒットを放ち、マジックを1とした。
 
 そして6日、第4打席まで快音は聞かれず、この日はもう打席は回らないだろうと多くの人が感じていたに違いない。
 
 しかし、まだ終わらなかった。3点を追う9回裏、2死まで追い詰められた。そこで1番・高田知季、2番・今宮健太が連打で出塁する。続く柳田悠岐はしぶとく四球を選んで2死満塁。ヤフオクドームは地鳴りのような歓声に包まれた。スタンドからはチャンステーマの大合唱。打席に入った内川は、カウント1-1からの3球目を捉えた。ライナー性の打球に期待が膨らむも、右翼手のグラブに収まりゲームセット。
 
 内川は「つくづく残念な男だと思う」と、球場を後にした。
 
 工藤公康監督は「最後の1本の難しさがあるんじゃないですか。犠牲フライは打ってくれたし、チームにとってはヒット1本と変わらないんだけどね。本人からしたらね」と気遣った。
 
 ビジターへと舞台を移した8日は5打数無安打。1999本ものヒットを積み重ねてきた打者にしかわからない重圧と戦い続けていた。そして9日、ようやくその重圧から解放された内川は久々に清々しい表情を見せた。
 
 「やっと、やっと打てた、しんどかったな…というのが今の素直な思いです。まずは、いつも支えてくれる家族、チームのみんな、ファンの皆さんに『本当にお待たせしました、ありがとう』と言いたいですね。試合中なのにお祝いいただいた王会長と松井稼頭央さんにも感謝です。この記録も元々は通過点とすら思っていなかったんですが、これまで達成された方々の名前や、周囲の盛り上がりを見るにつれ、やっぱりすごい記録なんだなと意識するようになりました」

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