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イチロー、NPB復帰の可能性で感じる“違和感”。MLB球団がレジェンドを獲得する価値とは

マイアミ・マーリンズからフリーエージェント(FA)となり、今季の所属先が未定となっているイチロー外野手。代理人が日本球界への復帰を示唆するなど、その動向に注目が集まっている。

2018/01/23

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Getty Images

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日本球界復帰の可能性、現場の見解とは

 マーリンズからFAとなったイチロー外野手の日本球界復帰がささやかれ始めている。事の発端はMLB公式サイトの「MLB.com」に掲載された契約ビートライターのバリー・ブルーム氏の記事だ。代理人を務めるジョン・ボッグス氏のコメントを用いながら、MLBのオファーがない場合はイチローが日本に戻る可能性があることを論じた。
 
 これに日本の各メディアが敏感に反応。古巣のオリックス・バファローズや出身地元球団の中日ドラゴンズが獲得に名乗りを上げていると報じ、レジェンドの18年ぶりとなる日本球界復帰のムードがぐんぐん高まっている。
 
 しかしイチローの国内復帰を現場サイドは本当に諸手を挙げて歓迎しているのだろうか。ここ最近、複数のNPBの選手たちから「イチローさんは当然尊敬しているが、もっと早い段階ならまだしも今から一緒にプレーするとなると…」などと述べながら、その後の言葉を飲み込んでしまう本音を聞いた。日米のレジェンドが今の段階からチームメートとなることに“違和感”を覚えている選手も実は少なくないのである。
 
 念のため誤解しないで欲しいのは、その誰もがイチローの偉大さを認めていることだ。
 
 だが今後、本当にイチローがオリックスか中日、もしくは他のNPB球団に移籍することになったとしても正式決定は2月のキャンプ中…いや3月以降にまでずれ込む公算が大。イチローの希望はあくまでもMLB球団でのプレーであり、その望みが僅かでも残されている限りは空前のスローペースと言われる今オフのFA市場で粘り強くオファーを待つものと思われるからだ。
 
 イチローほどの人材を迎え入れるのであれば、やはりNPB球団の現場サイドとしては早い段階からそれなりの準備と心構えが必要なのかもしれない。ましてや春季キャンプがスタートして以降、戦力の見極めがある程度固まったところでイチローが加入してきたとしても首脳陣としては表向きでは歓迎の姿勢を示しつつ内心では偉大過ぎるレジェンドの扱いに腐心することは目に見えている。
 
 また実力だけでなく存在感も強烈なイチローだからこそキャンプイン以降の途中加入となれば、その時点でせっかく一度まとまりつつあったチームを再編しなければならなくなるリスクが生じる。選手たちが同じ日本人のレジェンドに気を使わなければならなくなることで、そのチームはどうしてもイチロー中心になっていくからだ。こういう流れはイチロー自身だって、きっと本意ではあるまい。
 

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