大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



セイバーメトリクスで考える17年ベストオーダー。大量点期待の強力打線に<パ・リーグ編>

セ・リーグに続き、選手の個人記録を組み合わせて算出する総合的な評価指標をベースに、パ・リーグのベストナイン、ベストオーダーを選出する。僅差の選手については、指標を構成する各要素をその都度比較し検討を行っていく。

2017/11/09

text By

photo

DELTA



則本対菊池は、被本塁打の重みの捉え方がポイント。サファテは文句なし


 投手の選考はバックの守備の影響を受けない、投手の能力が色濃く反映される数値と、それを用いて投手の総合的な貢献を計る数値を使って評価していこう。
 
 守備の影響を受けないK%(奪三振割合)、BB%(与四球割合)、打球に占めるゴロの割合で見ていくと先発投手は則本昂大(楽天)、救援はデニス・サファテ(ソフトバンク)が妥当だろう。菊池雄星(西武)は則本を上回る187回2/3を投げ、防御率は1.97(則本は2.57)を記録したが、被本塁打が則本の11本に対し菊池は16本と多かった。
 
 「バックの守備の影響を受けない」要素を重視した評価の場合は則本が若干だが上回る。とはいえ、菊池がリーグ最高レベルの素晴らしい投球を見せたことは疑いようのない事実だ。
 
 救援のサファテはずば抜けており、日本シリーズでの大活躍も予想しうるものだったと言える。対戦打者の半数近くから三振奪う投球を見せられると、点を奪うのは至難の業だ。
 
 「より重要な場面での投球」に重みをつけて評価するWPA(Win Probability Added)でもパ・リーグ投手最高の4.95を記録しており、勝敗を左右する場面で多くアウトを獲っていた様子もわかる。どの角度から見ても文句のつけようのないシーズンだった。
 

1 2 3 4 5