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【MLB】2013年の再来?新ポスティング・システムの交渉が進展見せずも名物記者は楽観視

2017/11/05

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 今季オフに米国メジャーリーグへ挑戦する、北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手(23)。球団からもポスティング・システムを利用したメジャー挑戦を容認されているが、一方で新ポスティング・システムについての交渉が進展を見せていないようだ。
 
 MLB公式サイトでは、この一件について4日(日本時間5日)付で特集を掲載した。
 
 記事では「メジャーリーグのチームは長年に渡って、日本の逸材である大谷翔平と契約する機会を望んできた」、「メジャーのスカウトたちは、非凡な右腕投手であり左の好打者である大谷は、早ければ来季にもメジャーのスターとなれる逸材と見ている」と非常に高い評価を下している。
 
 大リーグ側としても、ポスティングによる移籍で大谷を米球界に挑戦させたい意向のようだが、新労使規定によって25歳未満でドラフト対象外の外国人選手は契約金などに上限が生じ、23歳の大谷にもそれが適用されるために日本ハムへのポスティング譲渡金が減少してしまう点などが問題となっているようだ。
 
 これまでの制度では、ポスティングによる移籍の際に大リーグの球団は日本の球団に最大2000万ドル(約22.8億円)の譲渡金を支払ってきていたが、現行制度は10月31日限りで失効。そもそも新しい協定を結び直す必要があり、更に日本球界の宝である大谷を円満に日本から米国に移籍させるために、現在は関係各所が奔走しているというわけである。
 
 今回はMLB・NPB双方合意の下の”特例”で譲渡金を2000万ドルに据え置こうとしているが、大リーグでも選手会側からこの特例には反対の声が上がっているようで、向こうも慎重な判断をする必要に迫られているようだ。
 
 今回の問題について、MLBネットワークの名物記者のジョン・モロシ氏は「一見、まだ合意となっていない状況は不吉なように見えるが、時には交渉の停滞などを見せながら、2013年には12月16日に新しい協定が結ばれた。そして、その1ヶ月後に田中将大投手がニューヨーク・ヤンキースとの契約に至った」と、4年前のオフを例に出し、楽観的な見解を示している。
 
 労使協定に抵触する間は年棒も抑えられることから、多くの球団が獲得に乗り出すと見られている大谷。果たして、来季はどのユニフォームに袖を通しているだろうか。今後の動向にも注目だ。