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凡戦敗戦にも一見の価値あり。平日デーゲームに野球観戦できる幸福感【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#48】

143試合、ファンであれば当然すべての試合で勝ってほしいと願うはずだ。しかし現実はそうはいかない。快勝、接戦を制した勝利もあれば、大敗、惜敗、思い出したくもない負け試合など千差万別だ。しかし、どの試合をとってみても、それぞれ見どころはある。

2017/04/10

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ナイター明けのデーゲームの難しさ

 開幕シリーズの札幌ドーム(西武3連戦)を1勝2敗と負け越し、ファイターズはZOZOマリンスタジアムに転戦したのだ。「QVCマリン」のときも最初、違和感あったが、新名称がまだしっくり来ない。新聞の「今日のスポーツ」欄に「14時、ゾゾ」と出ていたりする。何かカタカナ表記だと、総毛立つような、お化け屋敷とか心霊現象とかそういう興行が行われているのかと思う。
 
 ロッテは本拠地開幕シリーズだ。うちも1勝2敗だが、ロッテもヤフオクドームで3連敗してきた。僕はロッテ戦が好きだ。70年代から「日ロ戦争」なんて新聞の見出しになったりして、切磋琢磨してきたのだ。長いつきあいだ。昔のパ・リーグ感がいちばん残ってるカードだ。しかも今シリーズは2、3戦が平日デーゲームだった。僕は(今年は現地へ行けなかったが)平日デーゲームが大好物だ。昼日中、大概の人が働いてる時間に野球でワーワー騒いでる幸福感はたとえようない。
 
 しかも、「バカ試合」だったりすると、罪悪感、背徳感もひとしおだ。もうオレは一体、昼日中から何をやってるんだという気持ちになる。4月5日、第2戦は典型的なアレだった。同じ試合もロッテから見ると今季初勝利(しかも、大逆転)ということになり、ぜんぜん見え方が違うのだろう。といって昔なじみのロッテファンがアレな試合を愛していないとは思えない。
 
 たぶん普通の野球コラムは3連戦あったら、「(昨年から数えて)高梨裕稔10連勝」の第1戦か、「復活にかける斎藤佑樹」の第3戦を取り上げるだろう。そこら辺はたぶんいっぱい記事が出る思うから、僕はアレな試合を取り上げる。ファイターズからすると6対7で負けた試合。ふあぁ~、とため息が出た試合。
 
 金曜ナイター→土曜デーゲームの場合にもよくあることだが、「ナイター明けのデー」は選手の体内時計がまだ寝ているようなのだ。ナイターの後、選手は神経が興奮してなかなか寝つけないらしい。翌日のデーゲームはきつい。気持ちはつくれていても身体のスイッチが入らない。集中力が散漫になって、エラーが頻発する。それでなくともファイターズは今季、守りのミスが続いていたのだ。グダグダな試合になる下地は十分できていた。

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