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投球数制限ルールも寄与した? 現地メディアが伝える「侍ジャパン継投ノーヒッター」【豊浦彰太郎のMLB on the Web!】

侍ジャパンが4人の継投でノーヒッターを達成。日米野球史上4度目で日本代表では初だった。5回完全の則本にはMLBファレル監督も脱帽。アメリカメディアは則本の投球と、菊池の守備を絶賛している。

2014/11/16

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9回の菊池の好守も絶賛

 また、MLB.comはノーヒッターの陰のヒーローとして菊池涼介(広島)を挙げている。
 
Every no-hitter seems to have at least one standout defensive play, and Samurai Japan’s came in the ninth inning when second baseman Ryosuke Kikuchi stole a potential hit from Carlos Santana.
Kikuchi, a 24-year-old infielder for the Hiroshima Carp, made a terrific snag of a sharply hit ball from Santana and easily threw out the Indians slugger to help preserve Nishino’s perfect ninth inning and the combined no-no
どのノーヒッターにも最低1回は傑出した守備のアシストがあるものだ。侍ジャパンのケースは9回に二塁手の菊池(涼介)がカルロス・サンタナの安打性の当たりを仕留めたのがこれに当たるだろう。
カープの24歳の二塁手菊池はサンタナの鋭い当たりを見事に好捕し、余裕の送球でインディアンスのスラッガーを仕留め、西野(勇士)が3人で9回を抑え継投ノーヒッターを実現するのをサポートした。
 
 ノーヒッターの背景として、今大会から投球数制限が導入されたことを見落とすわけにはいかないだろう。
 前述の通り、先発の則本は十分余力を残して5回で降板した。
 
 もちろん、投球数制限がなくても5-6回で降板する予定を組んだと思うが、その場合則本がその時点でノーヒッターを継続していたら、予定回数に達していても続投させたのではないだろうか。初安打を許した時点で継投に入るという考え方だ。
 
 ところが、今回からの新ルールにより完投はできないため、無安打でもスパっと交代させることができた。
 こう考えることもできるのではないか。
 
 なお、日米野球でのノーヒッターは過去に3度。いずれもアメリカチームによるものだ。
 
 最近では、90年に全米がチャック・フィンリー(エンゼルス)とランディ・ジョンソン(マリナーズ)の継投で達成している。
 他には、1971年にパット・ドブソン(オリオールズ)が単独で達成。ちなみにこの年のシリーズ(全18試合)で彼は4登板で3完投、うち2試合はノーヒッターを含む完封で3勝0敗だった。さらに過去を遡ると、1908年にリーチ・オール・アメリカンのパッツィ・フラハティが早大相手にノーヒッターを達成している。
 
出典:”Perfect Norimoto leads combined no-no vs. MLB”by Joel Nowak in Nov. 15th 2014
“MLB All-Stars no-hit in Japan”by Associated Press in Nov.15th 2014

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